スペシャルティコーヒーとは?普通のコーヒーとの違いと3つの特徴

スペシャルティ アイキャッチ

自宅でコーヒーを丁寧に淹れる時間、せっかくならとっておきの1杯を楽しみたいですよね。
美味しいコーヒーを探していると、よく目にする「スペシャルティコーヒー」という文字。

味は良いけど高価なイメージのあるスペシャルティコーヒーですが、実は大量生産化により失われつつあったコーヒー文化を守るために生まれたもの。

「どこで」「だれが」「どのように」作ったのか。
それを知ることのできるのがスペシャルティコーヒーの醍醐味であり、特別に美味しいと言われる理由です。

この記事では、スペシャルティコーヒーが誕生した背景をお話しながら
・スペシャルティコーヒーと普通のコーヒーとの違い
・スペシャルティコーヒーの3つの特徴
について解説し、
・スペシャルティコーヒーの見分け方
・おすすめのスペシャルティコーヒー豆
をご紹介していきます。

スペシャルティコーヒーについて知り、一緒にお気に入りのスペシャルティコーヒーを探して行きましょう!

1 革新的!スペシャルティコーヒーはコーヒー文化を守るため誕生

コーヒー豆

実は、20年ほど前のアメリカではコーヒーの文化が途絶えてしまう恐れがありました。

それは粗悪なコーヒーが世に溢れ、品質の高いコーヒー豆を作る農園が減少し、美味しいコーヒーが世界中からなくなってしまう悪循環があったからです。

当時のコーヒー市場は「質より量」。
そのため、大規模な農園で作られた価格重視の品質の低いコーヒーばかりが出回っていました。

中には高品質なコーヒーを作る農家もありましたが、辞めざるを得えませんでした。
それには、「コーヒーの販売形態」が関係しています。
コーヒーは先物取引と言って、質に関係なく、需要が高く・供給が少ないものが高値で取引されるのが一般的。

農家の人たちがいくら頑張って高品質なコーヒーを作っても、それが価格に反映されませんでした。

そこで生まれたのが、「スペシャルティコーヒー」
スペシャルティコーヒーとは「高品質なコーヒー豆を作った人に対し、それに見合った対等な賃金を払おう!」という考えから生まれた、これまでのコーヒー業界を変える革新的なコーヒーです。

サードウェーブ

コーヒー農家さんの生活も守れ、また私たち消費者も美味しいコーヒーが飲めるWin-Winな関係ができ、コーヒー文化を守ることができました。

サステナビリティ(持続可能性)という考え方も取り入れられ、コーヒー農家と協力し、高品質なコーヒー豆を栽培し続ける環境づくりを目指すようになりました。

スペシャルティコーヒーは単に品質が高く美味しいコーヒーなだけではなく、コーヒーのレベルの底上げすることで、コーヒー文化を守る意味があったのです!

では、高品質なコーヒーはどうやって作られるのでしょう?
また、スペシャルティコーヒーと普通のコーヒーの違いは一体なんなのでしょうか?

2 スペシャルティコーヒーは一貫管理されている高品質なコーヒー

コーヒー 一貫管理

スペシャルティコーヒーと普通のコーヒーとの違いは、「高品質で美味しい」こと。
それは、スペシャルティコーヒーは「どこで」「だれが」「どんな方法で」作ったのかが詳細にわかるからです。

栽培、収穫、生産処理、選別など、コーヒーを飲むまでのすべての各工程がロット毎に徹底的に管理されることで、コーヒーの品質は高くなります。
また、一貫管理されることはコーヒー豆が作られる背景を直接監視することができるので、安心感・信頼感にも繋がります。

一方、コンビニコーヒーやスーパーなどで売られている普通のコーヒー(コモディティコーヒーと言う)は、だれがどこの農園で作ったという情報はありません。
普通のコーヒーは、同じ銘柄の豆がすべて混ぜられます。
そのため、質の低い豆が混ざることもあり、スペシャルティコーヒーに比べると品質が落ちます。

中でも味は、一貫で管理され安定した品質、農園独自のこだわりを活かし、特徴的な風味と、雑味のない味わいに仕上がります。

私たち消費者はスペシャルティコーヒーを飲むことで、高品質なコーヒーを安心して商品を購入できるのはもちろん、コーヒー農家の人々の応援することができます!

では、具体的にスペシャルティコーヒーの特徴とはどんなものなのでしょうか?

美味しいを追求し続けるスペシャルティコーヒー

スペシャルティコーヒーを取り扱うお店の多くは、各国のスペシャルティコーヒーの協会の定義に沿い、美味しいコーヒーを追い求めています。

各国に存在するスペシャルティコーヒー協会
日本スペシャルティコーヒー協会(通称SCAJ)
スペシャルティコーヒー協会(通称SCA)
※アメリカとヨーロッパのスペシャルティコーヒー協会
など

スペシャルティコーヒーの啓蒙と普及、コーヒー文化と業界の発展を目指しています。

3 スペシャルティコーヒーの3つの特徴

スペシャルティー特徴

スペシャルティコーヒーには3つの特徴があります。
① 産地や農園名など生産元がはっきりしている
② 個性的な素晴らしい味わいがある
③ 欠点豆が少ない

それでは、さっそく詳しくみていきましょう。

3-1 ①産地や農園名など生産元がはっきりしている

生産過程スペシャルティコーヒーの特徴の1つは「生産元がはっきりしている」ことです。
これがあることで、各工程の意識が高まり、品質の向上・信頼性の担保に繋がるからです。

これを「トレーサビリティ」(直訳で「追跡可能性」)とも言います。

スーパーなどで売っている野菜に、それを作った農家さんの写真や情報を見かけたことはありませんか?
スペシャルティコーヒーもこれと同じ。
どこで・だれが・どのように作ったのか、消費者は透明性の高い情報を知ることができます。
具体的には、
・生産地
・生産された農園名
・生産された農園主
・生産した品種
・収穫後の精製方法
など

作られたコーヒーの情報が明確であると、私たち消費者は品質の高いコーヒー豆を安心して買うことができますよね!

3-2 ②個性豊かな素晴らしい味わいがある

コーヒー個性

スペシャルティコーヒーの特徴2つ目は、「個性豊かな素晴らしい味わい」であること。
この味わいは、農園独自の栽培方法や精製方法の違いから生まれます。

コーヒーの味わいには、様々な工程の品質管理が超重要。
特別な味わいのコーヒーを作る農家では、コーヒーの品種にこだわって収穫したり、精製処理や乾燥方法などの工程を詳細に設定し、味わいをコントロールしています。

ちなみに、個性豊かな素晴らしい味わいとは、
・フルーツ(柑橘系・ベリー系)
・植物(フローラルやカモミール)
・スパイス(シナモン)
などと具体的な風味で表現されることが多いです。

スペシャルティコーヒーでは「味と細かい生産背景」がセットになります。
特別な味わいのコーヒーを作ろうとすると、最終的に農園や品種、精製方法などの情報がおのずと揃ってきます。

3-3 ③欠点豆が少ない

コーヒー選定

スペシャルティコーヒーの3つ目の特徴は「欠点豆が少ない」ことです。
欠点豆とはその名の通り不良豆のことで、えぐみや渋みの原因・焙煎時の焦げムラのもとになります。
これを取り除くことで、コーヒー本来の味を最大限に楽しむことができます。

コーヒー豆は自然物なので、様々な生産工程で欠点豆は含まれます。
そこで、農園や農協で出荷する前、焙煎前後など各工程で手や機械を使い、なるべく欠点豆がない状態にします。

コーヒーに携わる人々の手間暇かけた工程の連続が味に反映され、特別なコーヒー=スペシャルティコーヒーとなります。

スペシャルティでもスペシャリティでもどっちでもOK

お店やネットなどで「スペシャルティ」と「スペシャリティ」どっちも見かけたことがあるけど、どっちが正しいのだろう?筆者もはじめ疑問に思っていました。
実は、どちらでも正解です!

これは、アメリカ英語とイギリス英語の違いによるものです。
アメリカや日本では「スペシャルティ」を、ヨーロッパでは「スペシャリティ」を使っています。

4 私たちがスペシャルティコーヒーを見分ける4つのコツ

コーヒー見分け

現状、スペシャルティコーヒーを見分ける明確な基準はないです。
ですが、スペシャルティコーヒー豆の見分けるのには4つのコツがあるので、是非参考にしていただければと思います。

【スペシャルティコーヒーを見分ける4つのコツ】
① サイト上や店頭にスペシャルティコーヒーと明記してある
② 産地や農園名、豆の品種などが細かく記載されている
③ 味について詳細に記載されている
④ 価格帯が100gで700~1000円くらい

それでは詳しく確認していきましょう。

4-1 ①サイト上にスペシャルティコーヒーと明記してある

まず、スペシャルティコーヒーとお店側が明記していることが1つのポイントです。

サイト上、店頭などに「スペシャルティコーヒー」と明記してあるかを確認することをおすすめします。
もしスペシャルティコーヒーかわからない場合は、直接お店の人に聞いてみるのもいいかもしれません。

4-2 ②産地や農園名、豆の品種などが細かく記載されている

店頭やサイト上、お店で貰える冊子などから産地や農園名、豆の品種など、豆の細かい情報が特定できることが重要です。

例えば、
・生産国:ケニア
・地域:キアンブ地区
・農園名(農協名や農園主):マゴマノファクトリー
・精製方法:ウォッシュト
・品種:SL28・SL34が主要品種
参考:ケニアコーヒー豆の香味はフルーティ!世界中で称賛される3つの理由

また欠点豆を手で取り除いている(ハンドピック)背景などもサイト上に表記されているなど、情報が細かいほど、信頼性が高いお店であると言えます。

4-3 ③味について詳細に記載されている

スペシャルティコーヒーと言えば、なんといっても特徴的な味わい。

ベリー系や柑橘系のフルーツやダークチョコレートやキャラメルなどと、どんな味や香りがするのかが細かく表現してあるか確認することが重要です。
店頭やサイト上などに明記してあることが多いので、購入する際は必ずチェックすることをおすすめします!

4-4 ④価格帯が100gで700~1000円くらい

スペシャルティコーヒーにもかかわらず、安いものには注意が必要です。
スペシャルティコーヒーの相場は100g で700円~1000円くらいです。(もっと高いものもあります)

これは、普通のコーヒーとは違い、手間がかかっているのと、豆の選別過程でロスが大きいからです。

中には、産地や農園名だけを記載してスペシャルティコーヒーと名乗って販売しているお店もあります。
なので、買う時は4点をチェックすれば、本物のスペシャルティコーヒーに出会え、スペシャルティコーヒーならではの味わいを楽しめるかと思います!

5 私たちが厳選したおすすめスペシャルティコーヒー豆を紹介

淹れたてコーヒー

スペシャルティコーヒーを買う時は、
・スペシャルティコーヒーと明記してあるか
・生産元の詳細な情報があるか
・味わいが特徴的であるか
・価格
を見れば良いということがわかりました。

とは言え、コーヒーの銘柄が豊富で、どれがいいのかわかない・・・!
せっかくなら、美味しいスペシャルティコーヒーを飲んでみたい!ですよね。

ここでは、私たちが世界中のコーヒーの中から厳選した、おすすめスペシャルティコーヒーを3つご紹介します。

「ケニア マゴマノファクトリー」

ケニアコーヒー紹介

【豆の情報】
手摘みでルビーのような完熟したコーヒーの実だけから作られる、特上クラスのAA、ABの豆を使用。
ケニアらしい独特なフルーティな酸味を楽しめ、焙煎を深くしても上品な酸味を楽しめます。

生産国:ケニア
農園(地域):マゴマノファクトリー(キアンブ地区)
標高:1,700m
精製方法:ウォッシュト
品種:SL28・SL34が主要(一部ルイル11・バティアン)
焙煎度合い:深煎り
テイスト:カシス、ダークチェリー、黒糖
内容量 :100~200g

今まで飲んできたコーヒーの中で1、2を争う美味しさ!
一口飲むと、コクと共に熟れたカシスのような上品な酸味ある甘さを感じます。
気分を上げたい時にピッタリで、濃厚な味わいで満足感がスゴイです!

「コスタリカ ナンシー農園/エルサル・デ・サルセロマイクロミル」

リカルド氏

【豆の情報】
高品質なコーヒー豆しか栽培してはいけないという法律があるほど、コーヒーへの情熱と品質の高さが有名なコスタリカ。
その中でも、高品質なコーヒーを栽培する地域、ウェストバレーの豆を使用。
1つずつ手摘みで厳選されたコーヒーの実だけを、優良な精製施設で処理するので、豆本来のクリアな味わいを楽しめます。

生産国:コスタリカ
農園(地域):ナンシー農園(ウェストバレー、ジャノ・ボニート地区)
標高:1,600m
精製方法:イエローハニー
品種:カツーラ
焙煎度合い:中煎り
テイスト:リンゴ、あんず、蜂蜜
内容量 :100~200g

思わず笑みがこぼれるコーヒー!
リンゴやあんずのような柔らかい酸味と蜂蜜に似たコクのある甘さのバランスが◎
透明感のある軽い味わいなので、朝の目覚めの1杯におすすめです!

「タンザニア ムベヤ地区」

コーヒー豆タンザニア11

【豆の情報】
タンザニアコーヒーの中でも最も注目されるハイクオリティな地域、ムベヤ地区で栽培。
手摘み収穫で完熟したコーヒーの実だけが集められ、その中からさらに厳選されたトップグレードの「AA」の豆を使用しています。

生産国:タンザニア
農協(地域):ムワリエゴ・ハサンボ・イエンガ・イトゥンピ・ウサングウェ・ムシュウェ管理能力の高い6つの農協(南部ムベヤ地区)
標高:1,300~1,800m
精製方法:ウォッシュト
品種:ブルボン、ティピカ
焙煎度合い:深煎り
テイスト:ビターチョコレート、ライム
内容量 :100~200g

ずっと飲んでいたい1杯!
ビターチョコのようなコクの深さ、後味にほのかにライムに似た酸味を感じる、味の対比が面白い1杯です。
すこし甘めのデザートとも相性◎

まとめ

スペシャルティコーヒーについてのおさらいです。
スペシャリティコーヒーとは
・大量生産化によって失われつつあったコーヒー文化を守るために誕生
→コーヒー農家さんの生活も守れ、私たち消費者も高品質なコーヒーが飲めるように

スペシャルティコーヒーと普通のコーヒーの違い
・「どこで」「だれが」「どのように」作ったのかが追える、一貫管理された体制
→安心感・信頼感に繋がり、最終的にコーヒーの味わいに繋がる

【スペシャルティコーヒーの3つの特徴】
① 産地や農園名など生産元がはっきりしている
② 特徴的な味わいがある
③ 欠点豆が少ない

生産背景やコーヒー農家の方々へのこだわりが詰まったスペシャルティコーヒー。
まだスペシャルティコーヒーを試したことがない方は、おすすめしたスペシャルティコーヒーの中から是非お試ししてみてください!

ワンコインで飲める安くて手軽なコーヒーもいいですが、スペシャルティコーヒーで毎日の生活に彩りを添えていただけたら嬉しいです!