エキストラバージンオリーブオイルとは、最高品質のバージンオリーブオイルのことです。
日本で販売されているオリーブオイルは、「エクストラバージンオリーブオイル」と「ピュアオリーブオイル」の2種類があり、昨今、巷で話題になっているオリーブオイルの様々な効果は「エクストラバージンオリーブオイル」による効果です。
もしあなたがオリーブオイルを食べて何らかの効果を得たいと思うのであれば、エキストラバージンオリーブオイルを選ばなければ意味がありません。
本記事では、エキストラバージンオリーブオイルがどんなオリーブオイルで、ピュアオリーブオイルとどう違うのかを具体的に説明します。
その上で、エクストラバージンオリーブオイルで得られる5つの健康効果について解説していきます。
- 癌のリスクを下げる
- 糖尿病の予防と改善
- 肥満やメタボリックシンドロームの改善
- 心臓血管系疾患の予防と改善
- 抗酸化作用
実際に、数ヶ月間エキストラバージンオリーブオイルを食べ続けた私が感じている効果や、おすすめのエキストラバージンオリーブオイルもご紹介しますので、参考にして頂けたらと思います。
また偽物が多いといわれるエクストラバージンオリーブオイルの中から、本物を見分ける選び方についても明記しますので、しっかり把握して間違った商品を購入しないようにしましょう。
後半の章では、エキストラバージンオリーブオイルの効果を最大限引き出すための食べ方や、すぐに実践できる簡単なメニューもご紹介します。
これを読めば、エキストラバージンオリーブオイルについて詳しい知識が得られ、今日からすぐ食卓に取り入れることができるようになります。
私が心から実感しているエキストラバージンオリーブオイルの良い効果を、記事をご覧のあなたにもぜひ体験して頂けたらと思います。
目次
1.エキストラバージンオリーブオイルは最も高品質なオリーブオイル
エクストラバージンオリーブオイルとは、「バージンオリーブオイルの中で最も高品質なオリーブオイル」のことです。
といっても、そもそもバージンオリーブオイルがどんなオイルなのかを理解していなければピンと来ないかもしれません。
バージンオリーブオイルとは何なのか、その中でエクストラバージンオリーブオイルはなぜ最高品質なのかを具体的に解説します。
エクストラバージンオリーブオイルの希少価値をしっかり理解していってくださいね。
1-1.エクストラバージンオリーブオイルとは
バージンオリーブオイルとは、オリーブの実だけを原料としてろ過をし、科学的な処理を一切行わずに抽出されたオリーブオイルのことです。
そのバージンオイルの中で、100g中の酸度が0.8%以下のオイルだけが「エキストラバージンオリーブオイル」と認められます。酸度が低いほど油は酸化しにくく高品質なのです。
インターナショナル・オリーブ・カウンシル※(旧国際オリーブ協会。以下IOCと表記)では、オリーブオイルを以下の表のように細かく分類しています。
※スペインのマドリードに本部をおくオリーブ業界における唯一の世界的な機関。
【バージンオリーブオイル】
オリーブの実だけを原料としてろ過をし、科学的な処理を一切行わずに抽出されたオリーブオイルです。
種類 | 酸度 | 特徴 |
エキストラバージンオリーブオイル | 0.8%以下 | 完全な風味や香りを持っている |
バージンオリーブオイル | 2%以下 | 完全な風味や香りを持っている |
オーディナリーバージンオリーブオイル | 3.3%以下 | 風味や香りが良好。食用として販売するにはその国の基準(日本ではJAS)をクリアしていることが必要 |
ランパンテバージンオリーブオイル | 3.3%以上 | 風味に問題がある。食用ではなく、精製オリーブオイルや工業用油の原料となる |
※風味や香りはIOCが認めたテイスターによってブラインドテイスティングされた結果に基づくものとします。
【精製オリーブオイル】
ランパンテバージンオリーブオイルを精製したもので、 酸度が0.3%以下のオリーブオイル。
あるいは、バージンオリーブオイルを搾ったあとの採油カスから溶剤抽出したもので酸度が0.3%以下のオリーブオイルです。食用には使われません。
【ピュアオリーブオイル】
バージンオリーブオイル(ランパンテは除く)と精製オリーブオイルをブレンドし、酸度を1%以下にしたオリーブオイルです。
【オリーブ・ポマス・オイル】
バージンオイルを搾った後の残りカスに残留している油分を、有機溶剤を使い抽出したオイルです。 IOC規定ではオリーブオイルと表示することはできません。
主に食用ではなく工業用として使用されます。 ただし、これを精製して酸度を0.3%以下にした場合、その国の基準をクリアしていれば、食用として販売することは可能です。
【クルード・オリーブポマスオイル】
特性がIOC規格に定められた特性と一致するオイル。精製して食用にするか、工業用途に用いられる。
【精製オリーブポマスオイル】
クルード・オリーブポマスオイルから精製されたオイルで、酸度が0.3%以下以下でその他の特性がIOC規格に定められた特性と一致するオイル。
この分類を見れば、エクストラバージンオリーブオイルはオリーブオイルの中の最高峰で、品質が最も高いということが分かって頂けると思います。
ちなみに、上記のオリーブオイルのうち、日本で販売されている食用のオリーブオイルはエクストラバージンオリーブオイルとピュアオリーブオイルの2種類だけです。
具体的に何が違うのかが気になる方もいらっしゃると思いますので、2つのオリーブオイルの違いを次項で述べていきます。
1-2.選ぶべきはエクストラバージンオリーブオイル一択!ピュアオリーブオイルとの違い
日本で販売されている食用のオリーブオイルは以下の2種類に限られます。
- エキストラバージンオリーブオイル
- ピュアオリーブオイル
酸度だけをみれば、ピュアオイルもエクストラバージンオリーブオイルと同等の低さになりますが、1項の表で食用と認められない他のオリーブオイルの中に、もっと低い酸度のオイルもあることに注目してください。
他のオリーブオイルをブレンドして精製することで人工的に低い酸度にした場合、酸化しにくくはなりますが、風味や味は科学的な処理を一切行っていないエキストラバージンオリーブオイルにかないません。
健康効果に関しても、ピュアオリーブオイルよりエクストラバージンオリーブオイルに、より大きな効果が期待できます。
なぜなら、バージンオリーブオイルに分類されるものは原料がオリーブ果実100%なので、精製オイルであるピュアオリーブオイルより純度が高いからです。
以上のような理由から、純度の高いバージンオイルの中で最も酸度が低いエクストラバージンオリーブオイルは「最高品質のオリーブオイル」であり、選ぶべきはエクストラバージンオリーブオイル一択である、ということができます。
2.エキストラバージンオリーブオイルだからこそ得られる身体に良い効果
最高品質のオリーブオイルであるエクストラバージンオリーブオイルだからこそ得られる、身体に良い効果について解説していきます。
エクストラバージンオリーブオイルの効果が認められるのは、主成分として約80%を占めているオレイン酸、そしてポリフェノールによるものがほとんどです。
現在、研究によって認められているエクストラバージンオリーブオイルの主な効果は以下の5つです。
- 癌のリスクを下げる
- 糖尿病の予防と改善
- 肥満やメタボリックシンドロームの改善
- 心臓血管系疾患 の予防と改善
- 抗酸化作用
1つずつ解説していきます。
エクストラバージンオリーブオイルを口にする前に、どんな風に身体に良いのかを把握しておきましょう。
2-1.癌のリスクを下げる
エキストラバージンオリーブオイルには癌のリスクを下げる効果があります。
エキストラバージンオリーブオイルの主成分であるオレイン酸やポリフェノールには、抗酸化・抗炎症作用や抗菌作用や免疫増強作用などがあり、これらの相乗効果によって、癌を予防・治療する効果を発揮するのです。
2008年スペインで行われたオリーブ油と健康に関する国際会議の報告書の中で、乳癌や大腸癌、結腸癌などの癌を予防しリスクを下げる効果を持つことが検証されています。
また、地中海地方の人は癌による死亡率が低いことが知られていますが、その理由としてオリーブオイルを多く使った地中海地方の食事の特徴が関与していると考えられています。
西欧諸国において、食事をオリーブオイルを多く使う地中海式料理に変えると、がんの発生率が10%〜25%減少するという試算も出されています。
癌の発生率が、オリーブオイルを摂取することによって減少するという複数の研究のメタ解析の結果が、2011年のアテネ大学医学部による「オリーブオイルの摂取量は、がんの罹患率に反比例します|19の観察研究における13800人の患者と23340人の対照の系統的レビューとメタ分析」という論文でも報告されています。
2015年には細胞研究の論文として、アメリカの国立バイオテクノロジー情報センターより、エクストラバージンオリーブオイルに含まれるオレオカンタールというポリフェノールに癌細胞を破壊するほどの力があることも発表されました。
他に、皮膚癌や子宮内膜の癌、白血病に対しての予防効果も報告されています。
2-2.糖尿病の予防と改善
エクストラバージンオリーブオイルには糖尿病の発症を予防したり改善する効果があります。
オレイン酸が血液中の悪玉コレステロールを下げ、血糖コントロールを改善するのです。
この効果については、2008年スペインで行われたオリーブ油と健康に関する国際会議の報告書の中で、オリーブオイルを用いた食事が糖尿病と関連する動脈硬化促進性の変化(脂質異常症、食後の高脂血症、小LDL、リポタンパク酸化、炎症、血栓症、及び内皮異常)に良い影響を示したと報告されています。
2-3.肥満やメタボリックシンドロームの改善
エクストラバージンオリーブオイルには、肥満やメタボリックシンドローム※の改善効果があります。
※内臓脂肪が多く、「高血圧」「高血糖」「脂質異常症」が重なっている状態のこと
エクストラバージンオリーブオイルの主成分であるオレイン酸には、血中の中性脂肪やコレステロール値を下げる作用があるからです。また、オレイン酸は満腹中枢を刺激し、比較的量の少ない食事でも満足しやすくなります。
カリフォルニア大学薬物学科のラットを使った実験で、オリーブオイルを摂取しているラットはそうでないラットに比べて1週間に食べる餌の量が30%減っていたという結果が出ています。しかも体重も増えにくくなり、1週間後には食べていないラットの60%程度の体重になっていたといいます。
オリーブ油と健康に関する国際会議の報告書の中にも、西欧型の食事はメタボリックシンドロームを促進するけれども、オリーブオイルを使った地中海式食事の高い順守はメタボの流行および発生の減少と関連するという研究結果が報告されています。
2-4.心臓血管系疾患 の予防と改善
エキストラバージンオリーブオイルを食べることで、心臓血管系疾患(心筋梗塞、脳卒中、動脈硬化など)の予防や改善が望めます。
エキストラバージンオリーブオイルの主成分であるオレイン酸には善玉コレステロールは減らさず、心臓血管系疾患の原因となる悪玉コレステロールを減らす効果があります。
またエキストラバージンオリーブオイルに含まれるポリフェノールには血液をサラサラにする働きがあるので、血管の老化をストップし、心筋梗塞、脳卒中、動脈硬化の予防など生活習慣病対策になります。
2-5.抗酸化作用
エキストラバージンオリーブオイルには、老化を防止する抗酸化作用があります。
果物が傷むと酸化して茶色く変色し腐ってしまうように、人間の体も酸化します。
身体の酸化して活性酸素が溜まると、シミやシワ、肌荒れなどを起こしたり、血管が老化して血管系疾患を引き起こしたりと色々なトラブルの原因になります。
エクストラバージンオリーブオイルの主成分であるオレイン酸の抗酸化作用として、活性酸素の攻撃を抑制し、老化を防いだり、生活習慣病を予防する効果があります。
ポリフェノールの働きがシミを防ぎ、美白作用も期待できます。
エクストラバージンオリーブオイルの抗酸化作用について、オリーブ油と健康に関する国際会議の報告書の中で「酸化、加齢および認識低下」という項に記載されています。
ここもチェック!【便秘解消効果】
エキストラバージンオリーブオイルの主成分であるオレイン酸には便秘解消効果があります。
地中海地域では昔から天然の便秘薬、下剤としてオリーブオイルを使用していました。オレイン酸は小腸で消化吸収されにくいので、大腸まで届いて腸管の働きを活発にします。また、大腸の内側を滑らかにして便の滑りを良くする潤滑油の役割も果たしてくれるので固い便も出しやすくなります。
※参照:朝日新聞デジタル
エクストラバージンオリーブオイルを数ヶ月食べ続けている私に関していうと、季節の変わり目に毎年なるカサカサした肌荒れがなくなりました。全体的に肌のトラブルが減り、皮膚や髪、爪にもツヤが出てきたように思います。
また子供の頃から粘膜系が弱く、アレルギー性鼻炎、アレルギー性皮膚炎に悩まされていましたが、そういった症状がほとんどなくなり、風邪をひきにくくなりました。
腸の調子が良くなり、夫は2㎏、私は1㎏体重が減少したのも、エクストラバージンオリーブオイルの効果だと感じています。
3.日本のエキストラバージンオリーブオイルには偽物も混じっている
エクストラバージンオリーブオイルが最高品質のオリーブオイルであること、多くの健康効果があることを解説してきました。
「すぐにでも試したい」という方がいらっしゃると思いますが、ご購入の前に、本物のエキストラバージンオリーブオイルの見分け方を説明しますので、少しお待ちください!
というのも、実は日本で「エキストラバージンオリーブオイル」として販売されているものの中には偽物が混じっているのです。
それは世界と日本でエキストラバージンオリーブオイルの基準が違っていることに起因しています。
世界の多くの国々はIOCに加盟し、その基準によってオリーブオイルを区分けして販売しています。
ところが、日本はIOCに加盟しておらず、JAS(日本農林規格)の基準に合わせてオリーブオイルを区分けしているのです。
IOCは「100gに酸度0.8%以下のオイルのみをエキストラバージンオリーブオイル」と定めていますがJASでは酸度の基準はなく、酸価基準という設定があり、エキストラバージンオリーブオイルと精製オリーブ油(ピュアオリーブオイル)に分類されていて「エキストラバージンオリーブオイルは酸価2.0mg以下のもの」となっています。
この違いがあるため、世界ではエキストラバージンオリーブオイルとして認められない可能性のあるオリーブオイルが、エキストラバージンオリーブオイルとして販売されている可能性があるのです。
期待する効果を望むのであれば、選ぶのは必ず世界基準の正しいエキストラバージンオリーブオイルでなければなりません。
次章で、世界基準のエキストラバージンオリーブオイルの選び方を解説しますので、しっかり覚えて本物を選ぶようにしてくださいね。
4.本物を見分けよう!エキストラバージンオリーブオイルの選び方
日本ではエキストラバージンオリーブオイルの偽物(世界ではエキストラバージンオリーブオイルとして認められない商品)が多く出回っています。
本物のエキストラバージンオリーブオイルを選ばなくては、健康効果も美容効果も期待できません。
世界基準のエキストラバージンオリーブオイルの選び方について解説します。
チェックポイントは4つです。
- ラベル表記をチェックする
- 遮光性ボトルに入っているオイルを選ぶ
- 値段は安くとも1,000円以上
- できるだけ味見をする
ひとつずつ具体的に説明していきましょう。
4-1ラベル表記をチェックする|確認すべき5つの項目
エクストラバージンオリーブオイルを選ぶときはまずラベル表記をチェックしましょう。
表記で確認すべきポイントは5つです。
- コールドプレス製法を行っているオイルであること
- 酸度が0.8%以下のオイルであること
- 原産国の表記があること
- JOAの表記があること
- 受賞歴があること
これらの表記がしっかりとなされているエクストラバージンオリーブオイルは、世界基準の本物です。具体的に解説していきますので、覚えておいてくださいね。
4-1-1.コールドプレス製法を行っているオイルであること
コールドプレス製法の表示があるものを選びましょう。
コールドプレス製法とは30℃以上の熱を加えず搾油する方法で、熱に弱いオリーブオイルの鮮度が損なわれていません。
コールドプレス製法では、熱を加える製法に比べて抽出できるオリーブオイルの量が少なく、手間やコストがかかるため行っているメーカーは少なめです。
コールドプレス製法の表示があれば、本物のエクストラバージンオリーブオイルと思って良いでしょう。
4-1-2.酸度が0.8%以下のオイルであること
IOCでは「100gに酸度0.8%以下のオイルのみをエキストラバージンオリーブオイル」と定めています。
ラベルにこの表記があるかどうか確認するようにしましょう。
英語の場合は「acid(酸)」という表記になります。
酸度の表記がないオリーブオイルは、数値を明記できない偽物かもしれません。
4-1-3.原産国の表記があること
原産国の表記があるものを選びましょう。
ラベルが外国語でも原産国表記がないものは日本で瓶詰めの過程を行っている可能性があります。
一般にエキストラバージンオリーブオイル生産国として信頼が持てるのは、イタリア、スペイン、ギリシャの3国です。
4-1-4.JOAマーク(IOCに加盟している証拠)の表記があること
世界基準のエキストラバージンオリーブオイルを求めるのであれば、JOAのマークが表記されている商品を選びましょう。
JOA「一般社団法人日本オリーブ協会」は、日本で唯一、IOCに加盟している団体組織です。
JOAの認定マークが表記してあれば、国際規格のエキストラバージンオリーブオイルだと思って間違いありません。
4-1-5.受賞歴があること
「国際エクストラバージンオリーブオイルコンテスト」で受賞歴のあるエクストラバージンオリーブオイルは本物です。
「国際エクストラバージンオリーブオイルコンテスト」は、世界のオリーブオイル主要生産地から選りすぐりの品が出品され品質を競うコンテストで、毎年行われており、世界有数の国際品評会として信頼があります。
受賞歴の表記があれば、高品質なエキストラバージンオリーブオイルだと思って間違いないでしょう。
4-2.遮光性ボトルに入っているオイルを選ぶ
遮光性の高い黒っぽいボトルに入っているエキストラバージンオリーブオイルを選びましょう。
光が入るとオリーブオイルは酸化が進みます。日光だけでなく、蛍光灯の光でも酸化を進めてしまうので、透明なボトルは陳列されている間に酸化して劣化している可能性があります。
素材については、プラスティックより、ガラスやステンレスのボトルを選んでください。
プラスティックには目に見えない穴が多くあって、光や熱からの保護が十分になされません。
4-3.値段は安くとも1,000円以上
1mlが3円以上のものを選んでください。250mlのボトル1本が1,000円以上のものであれば間違いないでしょう。
1本のオリーブの木から採取したオリーブで作られるオリーブオイルは約3〜10Lといわれています。
そのうちエキストラバージンオリーブオイルとして認められるのは、決して多くはありません。
希少なオイルなので、それなりの価格になって当然で、あまり安価なものは信用できません。
4-4.できるだけ味見をする
テイスティングが可能であれば、味見をして選びましょう。
本物のエキストラバージンオリーブオイルであれば、オリーブの果実100%なので、フルーティでさわやか、油っぽさや嫌なエグみなどはありません。
本物のエキストラバージンオリーブオイルであっても、味には好みがありますので、味見をしてから購入することをおすすめします。
5.おすすめのエキストラバージンオリーブオイル5選
本物を見分ける選び方を踏まえた上で、おすすめのエキストラバージンオリーブオイルをご紹介します。
5つの商品それぞれに評価が高く、受賞歴などもある世界基準のエキストラバージンオリーブオイルです。この中から選んで頂けば、まず間違いはありません。
数ヶ月に渡って、エキストラバージンオリーブオイルを食べ比べてきた私が一押しする商品もご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
5-1.有機JAS認証 エキストラバージンオリーブオイル ゾットペラ社
出典:Amazon 有機JAS認証 エキストラバージンオリーブオイル ゾットペラ社
ゾットペラ社は、シチリア島のモンティ・イブレイ村に1000年続く農園で樹齢450年を超えるオリーブの木々を守り続けている会社です。ゾットペラ社の有機エキストラバージンオリーブオイルは力強さが特徴で、「国際エクストラバージンオリーブオイルコンテスト」で6年連続金賞に輝く逸品。酸度はなんと0.18%以下という低さ。
一度は試してみたい最高評価のエクストラバージンオリーブオイルです。
商品名 | 有機JAS認証 エキストラバージンオリーブオイル ゾットペラ社 |
内容量 | 250ml |
原産国 | イタリア |
価格 | 3,380円(Amazonプライム価格) |
5-2.アルベッキーナ プレミアム エキストラバージン オリーブオイル
出典:Amazon アルベッキーナ プレミアム エキストラバージン オリーブオイル
リンゴの香りがする早摘みアルベッキーナ種のオリーブを100%使用したスペイン産のエキストラバージンオリーブオイルです。
収穫から24時間以内にオイルにする最も新鮮な製法で搾っていて、理化学的品質も官能的品質もとても優れています。その証拠に、2017、2018年と続けて国際エキストラバージンオリーブオイルコンテストで金賞を受賞しました。酸度は飛び抜けて低い0.1%。
甘いフルーツやアーモンドのような香りとまろやかな味が特徴の、香り豊かなオリーブオイルです。
商品名 | アルベッキーナ プレミアム エキストラバージン オリーブオイル |
内容量 | 225ml |
原産国 | スペイン |
価格 | 2,536円(Amazonプライム価格) |
5-3.カスティージョ・デ・タベルナス 0.1 ピクアル エキストラバージンオリーブオイル
出典:Amazon カスティージョ・デ・タベルナス 0.1 ピクアル エキストラバージンオリーブオイル
砂漠地帯で完全無農薬で育てたオリーブの実を摘んですぐに搾った健全なエキストラバージンオリーブオイル。低い酸度で「奇跡のオリーブオイル」とまで呼ばれていて、その誇りが商品名に酸度の0.1がつけられているところに表れています。
まるでオリーブの果汁のようにフレッシュで、「オイル感」を感じさせない軽やかな風味が特徴オリーブオイルの辛みが苦手な方に特におすすめします。
商品名 | カスティージョ・デ・タベルナス 0.1 ピクアル エキストラバージンオリーブオイル |
内容量 | 250ml |
原産国 | ギリシャ |
価格 | 税込3,672円(送料別) |
5-4.成城石井 ギリシャ産有機エクストラバージンオリーブオイル
出典:Amazon 成城石井 ギリシャ産有機エクストラバージンオリーブオイル
自社で買い付けから輸入までを行うことにこだわっている成城石井のオリーブオイルの中でも、大変人気のあるエキストラバージンオリーブオイルです。
ギリシャクレタ島のコロネイキ種のオリーブだけを使用、フルーティな香りとまろやかな味が特徴です。味の主張は弱めでサラッとしているので、どんな料理にも合わせやすいです。ギリシャ風にヨーグルトやチーズと合わせると相性が良いでしょう。
コールドプレス製法、日本有機栽培認定食品(有機JAS)です。
商品名 | 成城石井 ギリシャ産有機エクストラバージンオリーブオイル |
内容量 | 270ml |
原産国 | ギリシャ |
価格 | 1,177円(Amazonプライム価格) |
5-5.サンテラモ エクストラバージンオリーブオイル ホワイトラベル
出典:Amazon サンテラモ エクストラバージンオリーブオイル
我が家で5本めをリピート中のイタリア産エキストラバージンオリーブオイル、私が一押しする商品です。そのままスプーンで食べても美味しいと感じられます。
苦みや辛みもありますが、香りと風味がとても良く、食べたあとはお口すっきりでベタつきもありません。味がしっかりめなのでオリーブオイルの風味自体に抵抗のある方にはおすすめしませんが、オリーブオイル好きであれば、おやつにペロリと一舐めしたくなるくらい美味。パスタやピザはもちろん、納豆や冷や奴、サラダ、何にかけても料理の味がひきたちます。
酸度の表示がないのは残念ですが、レビュー評価も高く信頼性には疑いのないエキストラバージンオリーブオイルです。遮光性ボトルでコールドプレス製法、値段が日常的に購入するのに丁度良い価格であるところも評価のポイントです。
商品名 | サンテラモ エクストラバージンオリーブオイル ホワイトラベル |
内容量 | 250ml |
原産国 | イタリア |
価格 | 1,225円(Amazonプライム価格) |
6.効果を最大限に得るためのエキストラバージンオリーブオイルの食べ方
ここまで記事を読まれたあなたは、世界基準のエクストラバージンオリーブオイルをしっかり見分けて選べると思います。
本物のエキストラバージンオリーブオイルを手にしたからには、正しく使ってその効果を最大限に得たいですよね。
ここでは、効果を最大限に得るためのエキストラバージンオリーブオイルの食べ方を以下の4つに分けて解説します。
- 食べる時間帯
- 食べる量
- 加熱してもよいのか?
- 保存方法
正しい食べ方を把握して、エクストラバージンオリーブオイルの効果を存分に得るようにしてくださいね。
6-1.エキストラバージンオリーブオイルを食べる時間帯に決まりはない
実をいうと、エキストラバージンオリーブオイルを食べる時間帯に決まりはなく、いつ食べても健康成分は得ることができます。
食べる時間帯について、朝起きてすぐが良い、寝る前が良いなど様々な意見はありますが、それを裏付ける公式な研究結果は発表されていません。
一説として、医師や料理研究家の先生方がよくいわれている、太りにくくなる効果を期待するのであれば食前に食べると良いという説には多少信憑性があります。
なぜなら、エクストラバージンオリーブオイルの主成分であるオレイン酸には、満腹中枢に働きかけて食べ過ぎを抑える作用があるからです。
食事を食べ過ぎると摂取カロリーオーバーで太るだけでなく、腸の機能を低下させて便秘やむくみ、血行不良などを引き起こし、そんな食事を続けていると太りやすく痩せにくい身体になってしまいます。
エクストラバージンオリーブオイルを食前に摂ることで、少量の食事で満腹になって食べ過ぎが抑えられる可能性があります。
ただ、繰り返しになりますが、エクストラバージンオリーブオイルはいつ食べても良いオイルです。
時間帯にしばられるというよりは、自分が忘れずに食べられる時間帯を定めて、毎日続けて摂取していくことが大切だと思います。
6-2.エキストラバージンオリーブオイルを食べる量は1日大さじ1〜2杯を目安にする
エキストラバージンオリーブオイルを食べる量に関して上限はありません。
厚生労働省が成人男女の脂肪酸の好ましい摂取量を示していますが、エクストラバージンオリーブオイルの主成分であるオレイン酸(一価不飽和脂肪酸)については「基準は定めない」となっています。
とはいえ、エクストラバージンオリーブオイル大さじ1杯のカロリーは111kcalで、食べ過ぎるとカロリーを取り過ぎてしまうので注意が必要です。
たとえば3杯摂取したとすると333kcalになり、厚生労働省が統計を出している30-49歳の女性の1日に消費する基礎代謝量※の30%程にもなってしまいます。
※基礎代謝量:何もしなくても、1日に消費されるカロリーのこと
男女の標準的な基礎代謝量を示した以下の表をご参照ください。
<基礎代謝量(kcal/日)>
| 男性 | 女性 |
18〜29歳 | 1,520 | 1,110 |
30〜49歳 | 1,530 | 1,150 |
50〜69歳 | 1,400 | 1,100 |
70歳以上 | 1,290 | 1,020 |
出典:日本人の基礎代謝基準値
エクストラバージンオリーブオイル大さじ3杯=333kcalは、30-49歳の女性の1日に消費する基礎代謝量の約30%、大さじ4杯=444kcalは約40%になってしまうことが分かります。
ほかに肉や魚、白米などを通常通り食べれば、1日あたりの基礎代謝量をオーバーすることになってしまいます。
この観点から、エクストラバージンオリーブオイルの1日の摂取量は大さじ1杯〜2杯を目安にするのが良いといえます。
6-3.エキストラバージンオリーブオイルは加熱しないで生で食べよう
エキストラバージンオリーブオイルで効果を得るためには、加熱しないで生で食べることをおすすめします。
加熱しても食べられますが、香りや風味は損なわれるので、折角のエクストラバージンオリーブオイルが勿体ないです。
それだけでなく、加熱によってエクストラバージンオリーブオイルならではの大切な栄養分が失われてしまいます。
エクストラバージンオリーブオイルの主成分であるオレイン酸は熱に強く、炒めたり、焼いたりといった加熱料理に使用しても効果が弱まることはありません。
しかしながら、ポリフェノールなどの微量成分は加熱により失われやすいのです。
栄養成分が失われしまったら、精製オリーブオイルがブレンドされた安価なピュアオリーブオイルと栄養的に大きな違いがなくなってしまいます。
エキストラバージンオリーブオイルを美味しく摂取して、健康効果を最大限に取り入れるためには、そのまま飲むか、かけたり、つけたりする生の食べ方を選びましょう。
6-4.エキストラバージンオリーブオイルは冷暗所に保存する
エキストラバージンオリーブオイルは直射日光や高温になる場所を避けて冷暗所に保存してください。
光や熱に弱いので、日光や高温のそばにあると酸化が進んで、風味や香りが変わってしまいます。
調理の際、使いやすいようにキッチンのコンロまわりに置いたり、日の差し込む窓のそばに置いたりするのは絶対にやめましょう。
しかしまた、冷やしすぎもいけません。
エクストラバージンオリーブオイルは5℃以下になると白いにごりや固まりができてしまう性質で、風味も落ちてしまいますので、冷蔵庫には保管しないようにしましょう。
エキストラバージンオリーブオイルは日の光に当たらない冷暗所に保存し、開封したら、2ヶ月以内の酸化しないうちに使い切るようにしてください。
7.美味しくて簡単なエクストラバージンオリーブオイルのメニュー3つ
今日からすぐできる美味しくて簡単なエクストラバージンオリーブオイルのメニューをご紹介します。
- 納豆にエキストラバージンオリーブオイル
- トーストにエキストラバージンオリーブオイル
- ヨーグルトにエキストラバージンオリーブオイル
地中海の国で生まれたエクストラバージンオリーブオイルは、ピザやパスタ、カプレーゼ、アヒージョなど地中海式の料理と相性が良いです。
大さじ1杯をかけて召し上がると、風味や香りが良くなって美味しさがupします。
それは勿論お墨付きなのですが、私たち日本人が毎日食べている上記の食材にかけたり、つけたりするだけで食べやすく、美味しくいただけるのです。
ご紹介するのは我が家で毎日実践しているメニューですので、ぜひ皆さんの食卓にも取り込んで頂けたらと思います。
7-1.納豆にエキストラバージンオリーブオイル
納豆にエクストラバージンオリーブオイル大さじ1杯をかけて食べるメニューがおすすめです。
エクストラバージンオリーブオイルの主成分であるオレイン酸には、血管系疾患を予防する働きがあると前述しましたが、納豆にも同じように血液をサラサラにするナットウキナーゼという成分が含まれているのです。
一緒に摂取することで相乗効果が期待できます。
味も、納豆に香ばしさが加わり、我が家では家族全員が普通の納豆では物足りなくなってしまったくらい美味しいです。
7-2.トーストにエキストラバージンオリーブオイル
トーストにもエクストラバージンオリーブオイルがよく合います。
バターやマーガリンを塗るよりアッサリと頂けます。
味が物足りない人は、塩や黒胡椒を上から少量かけるか、エクストラバージンオリーブオイルに塩を溶かしたものを別皿にして、トーストをつけて食べても美味です。
ジャムにも合います。
7-3.ヨーグルトにエキストラバージンオリーブオイル
意外に思われるかもしれませんが、ヨーグルトにエクストラバージンオリーブオイルを大さじ1杯たらすして食べると美味しいです。
ヨーグルトには便秘解消効果のある乳酸菌が含まれていて、同じ効能を持つエキストラバージンオリーブオイルと一緒に摂取することで相乗効果が期待できるのです。
私の母は一年ほど毎日ヨーグルトにかけて食べていて便通が良好になりました。
8.まとめ
エクストラバージンオリーブオイルとは、「バージンオリーブオイルの中で最も高品質なオリーブオイル」のことです。
エクストラバージンオリーブオイルを食べることで、主に5つの身体に良い効果が得られます。
- 癌のリスクを下げる
- 糖尿病の予防と改善
- 肥満やメタボリックシンドロームの改善
- 心臓血管系疾患の予防と改善
- 抗酸化作用
ただし、エクストラバージンオリーブオイルと称して販売されている商品の中には世界基準では偽物となるオイルも混じっているので、購入時には以下の点をチェックするようにしてください。
- 製法や原産国、酸度などのラベル表記の確認
- 遮光性ボトルに入っているかどうか
- 価格が安価過ぎないか(250ml程度のボトル1本で1,000円以上のものを選ぶ)
味見ができる場所であれば、テイスティングをして選ぶとさらに安心でしょう。
高品質のエクストラバージンオリーブオイルは、果汁のようにサラッとしていてオイル臭さはありません。
健康効果の高いエクストラバージンオリーブオイルですが、間違った食べ方をしてしまうと期待通りの効果は得られませんので、記事で解説しました正しい食べ方を守って摂取するようにしてください。
身体に良いだけでなく、美味しくて、さまざまなアレンジも楽しめ、生活が豊かになるエクストラバージンオリーブオイルを、ぜひあなたとご家族の食卓に取り入れてくださいね。
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