ココナッツオイルでの歯磨きは虫歯や美白に効果なし!その理由を解説

歯の模型とルーペ、歯ブラシ

「テレビで紹介されていたココナッツオイル配合の歯磨き粉って効果があるの?」「ココナッツオイルを使って手軽にホワイトニングをしてみたい」

でも、その知識は本当に正しいのでしょうか?

現段階では、ココナッツオイルの虫歯予防やホワイトニング効果が明確に実証されていません。

「Journal of wellness and health care」に掲載された論文にはオーガニックヴァージンココナッツオイルが抗菌作用を示さなかったことが記されており、ココナッツオイル配合の歯磨き粉やココナッツオイルそのものを歯磨き粉に混ぜたところで望む結果が得られないことが分かっています。

他にも、ココナッツオイルが虫歯予防やホワイトニングに適さない理由として次の2つが挙げられます。

  • ココナッツオイルの主成分であるラウリン酸には抗菌作用があるものの、ココナッツオイルになったときに力が衰える
  • ココナッツの殻で作る活性炭は有害物質を吸着する作用はあるが、それがホワイトニングに活用できる実証データがない

これらのことからも、安易にココナッツオイルを使い虫歯予防やホワイトニングをすることが最良の判断だとは言えないでしょう。

この記事では、

なぜココナッツオイルが虫歯予防やホワイトニングに使えないのか詳しく説明していきます。

これを読めば、ココナッツオイルを歯磨きに使用するべきかどうかの意思決定ができ、より目的や効果を重視したオーラルケアができるようにはずです。

ぜひ最後まで読んで、ココナッツオイルがデンタルケアに使えるかどうか判断してみてください。

1 ココナッツオイルは虫歯予防にもホワイトニングにもならない

歯ブラシに歯磨きを塗っている

テレビの情報番組で芸能人が愛用している歯磨き粉として紹介されて以来、注目されることが増えたココナッツオイル配合の歯磨き粉。

口内の殺菌作用や歯のホワイトニング効果が期待できるとうたわれることがありますが、そのような効果は実証されていません。

ここでは、ココナッツオイルでオーラルケアができると考えられるようになった背景と効果がない根拠をご紹介します。

1-1.ココナッツオイルをデンタルケアに使っても抗菌作用は期待できない

ココナッツオイルを配合した歯磨き粉やココナッツオイルを歯磨き粉に混ぜて使っても、口内の抗菌作用や虫歯予防は期待できません。

そもそも、ココナッツオイルに抗菌作用があると考えられるようになったのは、ココナッツオイルの主成分に「ラウリン酸」が含まれているためです。

ラウリン酸は、シャンプーや石けんの洗浄成分としても使われることがある成分。「Journal of wellness and health care」に掲載された「オーガニックバージンココナッツオイルとラウリン酸における細菌に対する抗菌作用の範囲とその作用機序の比較」では、ラウリン酸が黄色ブドウ球菌やA 群化膿性レンサ球菌などいくつかの細菌に対して抗菌作用があることが実証されています。

しかし、ココナッツオイルに配合されているラウリン酸においては、明確な抗菌作用は実証されていません。

オーガニックヴァージンココナッツオイルでの抗菌作用を調べた「オーガニックバージンココナッツオイルとラウリン酸における細菌に対する抗菌作用の範囲とその作用機序の比較」によると、黄色ブドウ球菌への抗菌作用はなく、その他の菌種に対しても僅かな反応を見せただけだったと報告されています。

また、ラウリン酸では抗菌作用が実証されているA 群化膿性レンサ球菌への抗菌作用を調べた実験では、オーガニックヴァージンココナッツオイルでは濃度が低く抗菌作用が得られないという結果に。ラウリン酸ではわずか10分で細菌を死滅できる環境でも、オーガニックヴァージンココナッツオイルでは反応がありませんでした。

このような実験結果からも分かるように、ココナッツオイル配合の歯磨き粉やココナッツオイルそのものを口内の抗菌や虫歯予防を目的とし使っても、期待している効果を得ることは難しいでしょう。

1-2.ココナッツオイルでのホワイトニング効果も実証されていない

では、ココナッツオイルを歯のホワイトニングに使うのはどうでしょうか?残念ながら、こちらもしっかりした結果が実証されていません。

そもそも「ココナッツオイルでホワイトニングができる」と言われるようになったのは、ココナッツの殻を高温処理して作る「活性炭」にホワイトニング作用があるのではと考えられたためです。

活性炭は有害物質の吸着効果が高いと注目されており、ろ過装置や消臭剤などに使われています。「活性炭の微粉化が活性炭吸着に与える効果」という論文でも、粉末状の活性炭は有機物質を吸着する作用があると記述されています。

デンタルケア用品では「チャコールホワイトニング」と呼ばれることが多く、パウダー状やペースト状などさまざまな形状の商品が販売されていることが多いです。

しかし、活性炭をホワイトニングに活用することで歯の黄ばみや着色汚れを吸着するというという実証できていない状態で、確実な効果があると記述した論文なども見当たりません。

ちなみに、「フィルミーデンタルクリニック ホワイトエッセンス」の動画では、活性炭は細かな微粒子なのでブラッシング時の摩擦により歯の表面汚れを落とせるかもしれないが、歯の内部まで浸透し歯そのものを白くすることはないと述べています。

また、活性炭の粒子の形状によっては歯を削ってしまうことがあると話し、使い方を間違えると歯のエナメル質が傷つき摩耗してしまう危険性も指摘。

このような話を踏まえると活性炭にはホワイトニング効果が期待できないだけでなく、使用し続けることで歯に悪影響を与えることも懸念されるでしょう。

2 効果があると言われているココナッツオイル配合の歯磨き粉は海外製ばかり

歯ブラシと歯磨き粉

現在、市場に出回っているココナッツオイル配合の歯磨き粉はほとんどが海外製で、日本製が見受けられません。

海外では薬事法が緩く、日本では効果があるとされていない成分も効果があると表記しています。日本では効果があると検証した成分しか掲載できないことになっています。

日本で製造販売していないことも、ココナッツオイルでのデンタルケアが信憑性にかける理由の一つと言えるでしょう。

このように安全性や効果に疑問が残るところからも、ココナッツオイル配合の歯磨き粉をわざわざ使う必要はないのではないでしょうか。

ちなみに、現在販売されているココナッツオイル配合の歯磨き粉を種類分けすると下記のようになります。

ココナッツオイル配合の歯磨き粉の種類

①の抗菌作用を売りにしている商品や②のホワイトニングを売りにしている商品はさきほど説明したように、使用を継続しても期待通りの効果が得られないでしょう。

③の液体状でマウスウォッシュのように使う商品の場合も同様で、ココナッツオイルを使うことで口内が殺菌できたり口臭予防ができたりする裏付けはありません。

最後に④の天然由来成分にこだわっている商品ですが、唯一これなら「低刺激な歯磨き粉を使いたい」「体に有害な成分の入っていない歯磨き粉を使いたい」という思いには答えられますが、わざわざココナッツオイル配合にこだわる理由にはならないでしょう。

3 ココナッツオイルを使った「オイルプリング」はインドの伝統医学として認められている

容器に油を注いでいる

「ココナッツオイルを使いオーラルケアをしてみたいい」というあなたは、「オイルプリング」に挑戦してみてはどうでしょうか。

オイルプリングとは、インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」が起源となっている自然療法です。口腔ケアをまとめた「ガンドゥーシャ」の中の一つの方法で、簡単に言うとオイルを使ったうがいを指します。

自然療法なので医学的な根拠はありませんが、植物オイルは唾液や水と混ざりあうことで乳化し口内の洗浄能力を高めるとのこと。このときに、口内を消毒できるため、口臭予防や虫歯予防、風邪予防などが期待できると考えられています。

また、ココナッツオイルを使えばココナッツの香りが口の中いっぱいに広がるため、リフレッシュ効果やリラックス効果も期待できるでしょう。

いずれにせよ、医学的な効能は期待せず「ちょっと疲れたな」「口の中をスッキリさせたいな」と思うときに試してみるといいかもしれません。下記に方法を記載しますので、図と照らし合わせながらぜひ一度実践してみてください。

オイルプリングの方法

4まとめ

いかがでしたか?
ココナッツオイルを虫歯予防やホワイトニングに使っても望むような効果が得られないことがよく理解してもらえたかと思います。

では最後にもう一度、記事の概略をまとめてみましょう。

◎ココナッツオイルで歯磨きをしたときに「虫歯予防」や「ホワイトニング効果」は期待できない

その理由は大きく分けて以下の2つ

  1. ココナッツオイルに含まれるラウリン酸には殺菌作用が実証されているが、ココナッツオイルでは効果があるとは言えない。
  2. ココナッツの殻を原材料とした活性炭を使うチャコールホワイトニングは、歯の表面の汚れは落とせるかもしれないが、歯そのものを白くできない。

もし、ココナッツオイルをオーラルケアに使いたい場合は

  1. インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」の一つオイルプリングに挑戦
  2. 医学的な根拠はないので、リフレッシュしたいときにおすすめ

この知識をもとに、あなたがココナッツオイルを用いて歯磨きをするかどうか納得できる決断できることを願っています。