バターはマーガリンで代用可能!無い時に使える他の3つの油脂も紹介

スライスされたバターとナイフ

気に入ったレシピを発見して、キッチンで用意していた途中で「あれ、バターない」ということはありますよね。そして今は「作るモード」なので買いに行くモードではない。

冷蔵庫にマーガリンならあるんだけど、これで作っても大丈夫かな?
普段からマーガリンを使っているのだけど、どうしてもバターじゃないとダメ?
だいたい、バターって高いじゃないの!

と、バターが家にない理由は様々です。そこで今回は、家にバターがない場合、

  1. バターはマーガリンで代用可能
  2. バターをマーガリンで代用した場合のレシピ別に仕上がり差
  3. その他、バターの代用として使えるキッチンにある油

にを紹介します。これでわざわざ買いに出なくてもバターの代用ができることがわかり、安心して楽しくクッキングを続けるお手伝いになるかと思います。

1.バターはマーガリンで代用が可能

バターの塊と小さく切り分けられたバター

結論からいえば、バターはマーガリンで代用が可能です。使用分量もレシピ工程にも変更なしで大丈夫です。(マーガンリンと書いてあるレシピをバターに変更する場合でも同じです)なので、家にバターがない場合はマーガリンで同量が用意できれば、そのまま調理に入って問題ありません。

ただ、バターとマーガリンは素材に違いがあるので、仕上がり時の香りや風味には多少の違いが出てきてしまいます。バターとマーガリンの違いは以下の通りです。

【バターとマーガリンの違い】

バターとマーガリン比較表

※参考
一般社団法人日本乳業協会「バターとマーガリンの違い
日本マーガリン工業会

バター牛乳が主原料で乳脂が80%以上のものマーガリン植物性油脂が主原料で脂肪分が80%以上(そのうち乳脂が40%まで)と決まっています。主たる原料が違うため、各製品となった時に味や香りに違いが出ます。

スーパーにはバターとマーガリン両方の良いところを合わせた、バター入りマーガリンなども揃っており、50:50の割合で入った「ハーフタイプ」、マーガリンの中に風味としてバターを20%程度入れた「バターインタイプ」ものなど、様々な加工品がありますので、次回スーパーに行った時に手にとってみてください。

あわせて読みたい

もっとバターとマーガリンの違いについて知りたい人は、こちらの『バターとマーガリンの違いとは?特徴、長所と欠点など詳しく解説!』の記事を読んでみてください!

仕上がりなどがどのように違うのかについては次章で詳しく説明をしていきます。

2.バターをマーガリンで代用した場合の仕上がり比較表

フォークで掬われたパスタ

この章では、バターをマーガリンで代用した場合の仕上がり差を比較して表にしました。表の下に説明がありますので、合わせて読んでいただければ今持っているレシピの仕上がり着地が予想できます。

比較そのものは、バターとマーガリンで多少の差が出てしまうタイプのレシピを数種選び、仕上がり感の差を記入しました。バターをマガーリンで単に代用する分には問題ありませんが、どなたかにプレゼントをするなどの場合は、仕上がり差を比較して代用の再検討する必要がある場合もあるかと思います。

あとは、使用する機器の火力とその日の湿度などでも微妙な差が出ますが、それは本来のレシピであるバターを使用した時と同じ条件になります。

バターとマーガリンの比較表
※備考 *1*2とも東急ネットスーパー平均
※参考 一般社団法人Jミルク「バター製造法」日本マーガリン工業会「マーガリンの基礎知識・マーガリンってなに?」

①成分

・バター:
主原料は牛乳の乳脂(クリームの中にある油分)。バター全体で乳脂肪分が80%以上水分が17%以下とJIS規格で決められています。食塩を入れるものと、製菓用に無塩バターがあります。

・マーガリン:
主原料が植物性油脂で、油脂分が80%以上、そのうち乳脂が40%以下、水分は17%以下とJIS規格で決められています。添加物の使用が許可されており、塩・砂糖・ビタミン・香料などの加工ができます。マーガリンにも食塩入りのもの、製菓用の無塩マーガリンがあります。

②製法

・バター:
牛乳のクリームの部分を遠心分離機で取り出し、クリームの乳脂を練り上げたもの。
※参考 一般社団法人日本乳業協会「バターの製造方法」

・マーガリン:
植物性油脂と水と撹拌し乳化させ、そこに塩・砂糖・ビタミン類などの加工物を入れて練り上げる。加工物は製造メーカーによって違いがあり、それがそのままメーカーの味になる。
※参考 日本マーガリン工業会「マーガリンができるまで」

③風味

・バター:
バター独特の乳脂の良い香りと、甘さがあり、それがバターの風味となる。牛が飼われている地方の牧草や、飼料の違いによって牛乳の風味が違うため、それがそのままバターの風味の差になる。
※参考 株式会社ドレステーブル「ハイ!食材室|フランスバターの作り方を知る」

・マーガリン:
植物性油脂で何を使うかによって風味が変わる。少し値段の高いものは紅花・オリーブオイルなど油そのものに香りがあるものを使って風味としている商品もある。一般的な植物油を使用する場合は無臭のことが多いので、加工の段階で香料などを加えている。

④値段

・バター:
100グラムあたり220円前後(2020年1月現在、雪印北海道バターの場合)

・マーガリン:
100グラムあたり100円前後(2020年1月現在、雪印ネオソフトの場合)

⑤クロワッサン仕上がり

3つ並べられたクロワッサン

・バター:
そもそもクロワッサンはバターありきのレシピなので、バターを使用した時がもっとも「クロワッサンらしく」仕上がります。

バリッとした艶のある焼き上がり、クロワッサン生地一枚一枚が折合わさっていながら各階層ごとにしっかり火が通ります。

冷めるとバター成分が硬くなるため、全体の歯ごたえは硬くなりますが、バターの香りが強くなり、噛んでもクロワッサン本来のバリっとした食感は変わりません。焼きムラがなく、全体的にレシピ通りの理想的な仕上がりになります。

マーガリン:
焼きたての食感はバターと大きくは変わりませんが、風味はありませんので、エッセンスなどで香りづけが必要になります。色艶が気持ち控えめな出来栄えになります。艶が欲しい場合は、トップに卵黄の他に、砂糖などで化粧をすると良いでしょう。

生地の合わさった部分が油脂で固まってしまいがちなので、折り目やつなぎ合わせ部分(チョコクロワッサンなどの場合)は生地同士を強く合わせず、ふわっと置くようにしましょう。

冷めても油脂成分が固まらないため、全体に少しだけ潰れた印象になります。冷蔵庫にしまうと油脂が固まって形は戻りますがクロワッサンの食感からは遠ざかりますので、マーガリンを使ってクロワッサンを焼いた場合は、冷めたらオーブントースターなどの直火で焼き直すとバリっとした食感が戻ります。
※参考 クックパッドレシピ「マーガリンでクロワッサン」

⑥パイ生地仕上がり

パイ生地を麺棒で伸ばしている

バター:
パイもバターありきのレシピですので、バターが最も「パイらしさ」が出ます。折り目の重なりがしっかりと出て、生地作りを頑張った甲斐がダイレクトに仕上がりに出て来ます。色艶もよく色むら焼きムラも出ません。

冷めるとバター成分が硬くなりますので、パイが崩れにくく、見た目、歯ごたえともにしっかりとしたものになります。

マーガリン:
焼きたては生地に油脂が広がって、焼き上がりはなんとなく柔らかな感じになります。パイ独特の固めな仕上がりを希望する場合は、粗熱が取れた後、冷蔵庫での保冷が必要になります。色むらと焼きムラが出来やすい傾向にあります。

フィリング(詰め物)がある場合は、フィリングがある部分に油脂が集まりやすいので、均等に薄く詰める必要があります。
※参考 クックパッドレシピ「マーガリンでパイ生地」

⑦クッキー仕上がり

焼きあがったクッキー

バター:
バターの風味が効いた、全体的にしっかりとした歯ごたえで、均一な焼き上がりの香り高いクッキーが出来上がります。焼きムラがなく、口どけの良い仕上がりです。

マーガリン:
バターで焼いたものに比べると「サックリ・ホロリ」という食感が増えます。多少ですが、崩れやすい・割れやすい傾向にありますので、クッキーでも「アイスボックスクッキー」のようなレシピの場合は、気持ち厚めにカットすると良いでしょう。

⑧パウンドケーキ仕上がり

お皿に盛られたパウンドケーキ

バター:
どっしりとした理想的なパウンドケーキが焼き上がります。焼きムラが出ず、形のしっかりしたものが出来ます。どのような型で焼いても上手に仕上がります。

パウンドケーキは時間の経過とともにバターの香りが主張をして来て非常に芳香の良い、高級感のある美味しいパウンドケーキになります。

マーガリン:
バターを使ったものと比べると、気持ちあっさり目、食感はサックリ目に焼き上がります。生地を丁寧に均一に混ぜないと焼きムラの原因となります。また、オーブン使用の場合は、鉄製型の方が上手に焼けます。

パウンドケーキの良さである「時間経過による味の熟成」の部分はあまり期待できませんので、出来たらすぐに食べてしまっても問題ありません。全体的に軽い食感のパウンドケーキになります。
※参考 クックパッドレシピ「マーガリンでパウンドケーキ」

⑨シュークリーム仕上がり

クリームがたっぷり入ったシュークリーム

バター:
どのような配分で作っても、お店で売っているのと同じような、しっかりしたシュー皮が焼き上がり、冷めても形を維持します。

マーガリン:
レシピ配分はなるべく固めの方を選びましょう。(硬さ指定が書いてない場合は、レシピから卵の配分を気持ち少なめにすれば良い)焼き上がりがとても柔らかいタイプだと、クリームを詰めた後にぺしゃんこになる可能性があります。
※参考 クックパッドレシピ「失敗しないマーガリンを使ったシュー皮」

⑩ホワイトソース仕上がり

スプーンで掬われるグラタン

バター:
バターと小麦の味がしっかりした濃厚で香り高いソースが出来上がります。バターの量・クリームの量などで自在に濃さが調節できます。また、バターの味がそのままソースの風味に反映します。冷めても分離が起きにくく、お皿の上が最後まで美しい。

マーガリン:
マーガリンの油分は植物油の味なのでハーブなどで風味を足していくと、クリーミーでも口当たりと後味のあっさりしたホワイトソースが出来上がります。マーガリンの場合は、クリーム類を足してもコクが出ない傾向にあります。

冷めてくるとソースの分離が起きやすいので、これを防ぐためには、小麦粉をいれた後の攪拌を手早くしてグルテンを増やしたあとにクリームかミルクで伸ばすとうまくいきます。
※参考 クックパッドレシピ「マーガリンでホワイトソース」

3.バターの代用になるキッチンにあるもの3種

様々な食用油製品

本章では、マーガリン以外でもバターの代わりに「油脂」として使えるものを調べてみました。
レシピの中でバターをマーガリンで代用しようとしたけど、微妙に量が足りないなど、あとちょっと油分を足したいという時に、家の中にある油分で使えそうなものを揃えてみました。

どんな場合にマーガリンではなくこの製品を、バターの代わりに代用すべきなのか

3種類の油の比較表

①オリーブオイル

オリーブとカップに注がれるオリーブオイル

  • 使い方:そのままレシピの同量を使用
  • 成分:オリーブの実の圧搾油
  • 仕上がりの違い:確実にオリーブの香りがしてしまうので、何を作ってもオリーブ風味に。油としても主張が強く・重たいので、どっしり・しっとりしたものを作りたい場合は検討の価値あり。
  • 注意点:あまり膨らまないので、仕上がりが重たくなる。香りが強いのでバターに足すとクドくなる可能性がある。
  • オススメ代用レシピ:もともとイタリア料理にあるフォカッチャというパンはオリーブオイルを使って捏ねたパンですので、粉物でオリーブ風味になっても良いものは全て使えます。コレステロール値を気にしている人はバターやマーガリンの代わりに使うのもありかもしれません。

※参考 クックパッドレシピ「簡単フォカッチャ」

②サラダオイル

瓶型の容器に入れられたサラダ油

  • 使い方:そのままレシピの同量を使用
  • 成分:植物性の油脂
  • 仕上がりの違い:全体的に軽くサックリとした歯ざわりはマーガリンと同じ。マーガリンの原料でもあるので、バター・マーガリン共に足りない場合は足しても問題なし。
  • 注意点:パンの場合は膨らみが少なめになるのでベーキングパウダーの増量が必要。
  • オススメ代用レシピ:クッキー・ケーキ・ホワイトソースなどマーガリン代用が利くもの全般。

※参考 クックパッド「サラダ油でシュークリーム皮」

③マヨネーズ

ゆで卵と小皿に注がれるマヨネーズ

  • 使い方:レシピ容量の最高1割増し。
  • 成分:もともと卵・油・酢が合わさったもの。カップ一杯のマヨネーズで油の量200CCと多いので、油分の代わりになる。
  • 仕上がりの違い:なぜか、どんなレシピでも全体にふっくらと膨らんで上手に仕上がる。味もマヨネーズの味はしない。
  • 注意点:ふわっと膨らんで仕上がるので、型に入れるものは高さが必要。
  • オススメ代用レシピ:クッキー、パウンドケーキ、フライパンで作るソース類や炒め物全般

※参考 キューピー株式会社「マヨネーズレシピ集」

まとめ

バターとマーガリンは相互で代用が可能なことがわかり、それ以外にも、バターが必要なレシピは他の油脂でも代用できるものがわかりましたね。

家にバターがない!という時でも、今回お知らせしたマーガリン、オリーブオイル、サラダオイル、そしてマヨネーズがあれば、家から出ないでそのまま調理が続けられます。安心して美味しいものを作ってください。