ごま油の賞味期限はいつまで?美味しく保存する4つの方法と注意点

ごまとスプーンですくわれるごま油

特有の香りと風味、味わいでとても美味しいごま油。料理へ利用はもちろん、美容オイルやマッサージオイルとして、また風邪予防のうがいなどにも使える、万能オイルです。
できれば美味しくいただきたいですよね。

この記事ではごま油の賞味期限について、容器の開封前と開封後でどのように違うのか、賞味期限切れのごま油は食べても大丈夫なのか、についてお伝えします。
またごま油の劣化を防ぐ保存方法と気を付けること、賞味期限内に美味しく食べきるための工夫などについてもお伝えしていきます。

読み終わったときには、ごま油の賞味期限について理解がすすみ、期限内に美味しく食べる工夫をしたい意欲がわいていることでしょう。

1. ごま油の賞味期限:保存容器により異なる

ごまと容器に入れられたごま油

食用ごま油の規格については、農林水産省の「食用植物油脂の日本農林規格」第9条で一般状態、色、水分、比重などが細かく定められており、この基準に合うものが「ごま油」「精製ごま油」「ごまサラダ油」として出回っています。

ごま油は風味安定性が良く、他の植物油と比較して酸化に強いことが研究論文等で証明されています。そのため、賞味期限は他の植物油よりも半年程度長く設定されています。
また、ごま油をはじめとする植物油には、保存容器ごとに異なる標準賞味期間が定められています。
以下は日本植物油協会が設定している、ごま油の保存容器別の標準賞味期間です。日本国内の植物油メーカーの表示はこの基準に従っています。

保存容器純正ごま油の標準賞味期間
缶・着色ガラス瓶・紙容器製造後約2年
無色ガラス瓶製造後約1年半
プラスチック容器製造後約1年

ここでは保存容器ごとのごま油の賞味期限と、「賞味期限が切れたごま油は食べていいのかどうか?」について見ていきます。

1-1. 未開封の期限切れは食べても害はないがおすすめしない 

油は未使用・未開封の場合、ほぼ腐敗しないと言われています。ごま油も同様です。(理由は囲み「酸化と腐敗の違い」を参照)
そのため、食べても体に害はありません。

とはいえ、賞味期限の切れた油は、たとえ未開封でも石油のような臭いがしたり、風味が落ちて味が不味くなっていたりするので、食べることはおすすめしません。
また、例えば表示された賞味期限から5年以上経っているような場合は変質・腐敗の可能性もありますので、食べないようにしてください。その際、居住する自治体等の指定する手順に従って廃棄しましょう。

1-2. 開封済みの期限切れは食べない方がよい

開封済みのごま油が賞味期限切れだった場合、食べることは避け、居住する自治体等の指定する手順に従って廃棄してください。

空気に一度触れたことで、酸化が進んでいることが考えられます。未開封の場合以上に、石油臭や色の変化、味の劣化があるでしょう。
また、油は腐敗しにくいと言われていますが開封して混入物があった場合、まれに腐敗していることもあります。いずれにしても体に悪いので、食べずに捨てましょう。

<参考①:「賞味期限」と「消費期限」の違いとは?>

よく混同される「賞味期限」「消費期限」の違いを簡単に説明します。

  • 「賞味期限」=美味しく食べられる期限(過ぎても食べられる)

「未開封の状態」で、「記載された保存方法どおりに保存している」場合に、「品質が変わらず、美味しく食べられる」期限をいいます。
ポテトチップスやプロセスチーズ、缶詰、油など、比較的いたみにくい食品に表示されます。

  • 「消費期限」=期限を過ぎたら食べられない

「未開封の状態」で、「記載された保存方法どおりに保存している」場合に、「安全に食べることができる」期限をいいます。
比較的いたみやすい、弁当やサンドイッチなどの食品に表示されます。

※参考:農林水産省「消費期限と賞味期限」

 

<参考②:「酸化」と「腐敗」のちがい>

油は腐敗しにくいと言われています。その理由は、腐敗の仕組みにあります。
腐敗とは微生物が食べ物などの対象を分解することで起こります。微生物は、生育に適した条件(温度、pH、水分、栄養など)が揃うと「分裂」して増殖します。微生物が増殖する=腐敗が進行するということになります。

腐敗を進行させるために必要な条件「水分」が、油にはほぼ含まれていません。そのため油は腐敗しにくいと言われています。
しかし油の中に他の物質が混入すると、その物質に水分が含まれている場合腐敗することもあり得ます。

「酸化」はあくまでも「劣化」であり、「腐敗」とは異なります。とはいえ、どちらも変質が起こり、本来の品質や風味が元に戻らないことには変わりありません。両方とも保存状態がよくない場合に起きる現象ですので、上述したとおり適切な保存方法を守り、早めに消費するよう心がけてください。

2. ごま油を美味しく保存するために:長期保存4つのポイント

瓶に入った様々な油とその原料

ここではごま油を酸化させないための保存方法をお伝えします。

美味しいごま油、長く美味しく楽しみたいですよね。
しかしこの「美味しさ」を損なう原因が「油の酸化」です。酸化が進むとごま油が本来もっている風味や香りなどが損なわれます。

油が酸化する大きな要因としては、「熱」「空気(酸素)」「光」があります。油の酸化を防ぐためには、これらの要因を遮断することが大切です。
よって、ごま油に限らずどの油も、保存する際にはこれらの要因に触れないよう、可能な限り遮断することが必要になってきます。

特に、容器の材質は品質に大きく影響を及ぼします。特に、この3つの酸化要因の中では「光」の影響が大きいため、透明な容器は光にあてないよう注意が必要です。

なお、ここでは基本的に料理に使う場合を想定していますが、オイルマッサージなど「食べること」以外で利用する場合も、保存方法は同じです。

2-1. ごま油の長期保存4つのポイント

①強い光や直射日光を避けて常温保存

ごま油に限らずすべての油が苦手とするのが「光」です。なかでも直射日光は酸化を大きく進めます。
油は「暗く、光の届かない場所」で保存するのが鉄則です。
また、冷蔵庫ではなく常温保存(摂氏20℃前後)で大丈夫です。

②ガスコンロのそばなど温度の高いところは避ける

「熱」は、ごま油をはじめとした油の酸化をすすめます。ごま油は基本的に食品なので、どうしてもキッチンで利用することが多くなります。
ガスコンロなど、料理の熱が発生する場所の近くには置かないようにしましょう。
また、熱のこもらない、開け閉めのある戸棚の中などに保存してください。 

③揚げ物の揚げカスは放置せず取り除く

油は、揚げカスなどの異物が入ったままだと酸化がどんどん進行します。また場合によっては揚げカスに水分が付着して腐敗が始まる場合もあります。
開封後は、揚げカスは放置せず、目の細かいザルなどで丁寧にこしてから保存しましょう。

④空気に触れないよう密閉容器に入れ、ふたをしっかりしめる

開封後は油が空気に触れないよう、可能な限り密閉します。
虫やほこりなどの異物が混入しないようにする意味もあります。

具体的には、
「ボトルキャップ式ならばしっかりと閉じる」
「缶など、ふたがない容器はラップなどでシールする」
「容器の密閉に不安がある場合は光をとおさない濃い色のガラス瓶などに移し、ふたをしっかりと閉める」
などの方法があります。

<参考③:ごま油は冷蔵庫で保存しなくてよい理由>

油の酸化を防ぐために熱から遠ざけようと、冷蔵庫に入れている人もいるでしょう。しかし、冷蔵庫に入れる必要はありません。
理由は、

  • 油は水分を含まないので腐敗には強い
  • ごま油は他の油と比較しても特に酸化に強く、賞味期限も長めに設定されていることはもちろんですが、
  • 油は低温になると白く固まる

これが大きな理由です。
「使いたいときに取り出してみたら、固まっていて使えなかった」のではますます賞味期限内に使い切れなくなる可能性があります。

なお、白く固まってしまった場合は、常温に置いておくと元に戻ります。固まったことで風味が落ちることはありませんが、ごま油の保存は「しっかり密閉して冷暗所に置く」ことで十分と言えるでしょう。

3. ごま油を賞味期限切れにしないための工夫

キムチやナムルなど様々なごま油を使った料理

ごま油はごまの香りがこうばしい、とても美味しい油です。抗酸化作用が高く、適切な摂り方をすれば健康にもよいとされています。
ここではごま油を賞味期限切れにすることなく、美味しいうちに使い切るためのアイデアをいくつか紹介します。

3-1. 小さいサイズ(短期間に使い切れる量)を買う

ごま油は、賞味期限内に使い切れるよう、小さい瓶サイズで購入しましょう。

スーパーマーケットで大きな瓶サイズのごま油が売られていると、「こちらの方がお得」と考え、ついつい買ってしまっていませんか?
賞味期限内に使い切れなければ、結局は捨てることになり、安く購入できたとしても無駄になりますよね。また、長い間保存しているとどうしても空気に触れることが多くなり、酸化がすすんで美味しさも風味も失われてしまいます。
まずは短期間で使い切れるように小さいサイズを購入し、自分がそのサイズをどの程度の期間で使い切れるのか、様子を見ましょう。
もしもごま油を料理などに使う頻度が多く、賞味期限より大幅に早く使い切ってしまうようならば、もう1サイズ大きいものを購入しても大丈夫でしょう。
この方法で、いつでも風味の良い美味しいごま油が食べられ、「賞味期限が切れているけど食べられるの?」と不安になりながら使うこともなくなります。

自分の適量を見定めて、賢くごま油を購入してください。

3-2. 毎日の色々な料理に利用する

賞味期限内に使い切るために、色々な料理に利用しましょう。

ごま油は様々な研究論文で、人の身体、健康によいというデータが出ています。そのほか美容オイルとして使ったり、うがいに利用すれば風邪を防ぐという意見もあります。カロリーが高めなので一度に大量に摂ることは避けたほうが良いのは当然ですが、適量を積極的に摂りたい油です。

①「ナムル」風にする

例えば、韓国の家庭料理としておなじみの「ナムル」風にする方法があります。本格的なナムルはすりごま、いりごま、白だし、ニンニクのすりおろしなどが必要ですが、本格的なものを作る必要はありません。野菜をゆでてしぼり、いつもの味付けをしたおひたしに、仕上げにごま油をたらして風味を添えたり、少し多めのごま油としっかりあえてみたりするだけでいつもと違った料理が完成します。

②天ぷらの揚げ油として使う

ごま油で天ぷらをする方法があります。コクがあり特有のよい香りがするごま油で、色々な食材を揚げてみてください。いつものサラダ油で揚げている天ぷらとは一味も二味も違う天ぷらです。高級なお店で提供されているメニューにもあるほどですから、贅沢な気分を味わえます。
「このままだと賞味期限内に使い切れないかな?」と思ったときに、残っているごま油を天ぷらの揚げ油として使ってみましょう。
揚げカスを綺麗に取り除けば酸化の進行を抑えられますので、保存しておいてもう一度、揚げ油として使うこともできます。

③餃子や冷や奴など身近な料理に積極的に使う

餃子にはラー油を使っているご家庭が多いかもしれませんが、ごま油は餃子にとてもよく合います。辛みが物足りない場合は柚子胡椒を添えるといつもと違った風味で、さらに美味しく食べられます。

また、シンプルに冷や奴にごま油、あら塩ひとつまみ、いりごま(白)をかけるだけでとても美味しくなります。あればネギなどの薬味を添えるともっと美味しいですが、「何もないけどごま油を使い切るついでに美味しく食べたい!」と思ったときにはとても簡単なのでおすすめです。

他にも色々な身近な料理に、ごま油を使ってみてください。料理アプリなどで検索するとさまざまな使い方が掲載されていますので、利用するとよいでしょう。意外な食材や料理との組み合わせが見つかって、我が家の定番料理になるかもしれませんね。

4. まとめ

かぼちゃ、エビ、アスパラの串揚げ

ごま油の賞味期限についてお伝えしました。

ごま油は他の油と比較して酸化に強いですが、酸化すると風味が損なわれ、品質は劣化します。
美味しく食べきるためには酸化を防ぐ、すなわち「空気に触れないよう密閉し、冷暗所で保存」することが大切です。

腐敗することはほとんどありませんが、どんなに気を付けて保存していても時間が経つにつれ酸化はすすみます。ごま油は美味しいうちに、早めに使い切ることが大切です。
賞味期限が切れていても、未開封状態ならば食べても問題がないことが多いですが、石油臭くなっていたり、味も美味しくなくなっていたりするため、食べることはおすすめしません。
賞味期間内に使い切るよう、自分がどのくらいの期間でごま油を使い切れるのか見極めましょう。また、毎日の食事に積極的にごま油を使っていきましょう。

この記事を読み終わり、ごま油の賞味期限についての疑問が晴れると同時に、「美味しいごま油を美味しいうちに、美味しく食べきりたい」という気持ちになっていただければ幸いです。

コメント