サラダ油の賞味期限切れはいつまで食べられる?判断の方法4つ紹介

並べて置いてあるサラダ油

「キッチンから賞味期限の切れたサラダ油が出てきたけど、食べても大丈夫?」
「サラダ油の賞味期限って、そもそもどれくらいなの?」
「賞味期限が切れたサラダ油が食べられるかどうか、どうやって見分けるの?」

片づけをしていたら、貰いものや安売りで買い込んだサラダ油が出てきたことはありませんか。しかも賞味期限が切れている場合、食べられるのか、食べてよいのか、判断に迷いますよね。

実は賞味期限切れのサラダ油は、未開封の場合、よほど長期間が超過していなければたいていは食べられます。

ただし、保存状況が悪かったり、あまりにも長期間(1年以上など)が過ぎている場合は、食べることはおすすめできません。とはいえ、食べられるかどうか、判断するにはどうしたらよいのか悩む人も多いのではないでしょうか。

この記事では賞味期限の切れたサラダ油が食べられるのか食べられないのか判断するポイントを説明します。また、開封済みのサラダ油をできるだけ長く美味しく保存する方法も紹介します。
さらに、食べられない場合の再利用方法、正しい廃棄の方法についてもお伝えします。

読み終わったときには、サラダ油の賞味期限に関わるさまざまな疑問が全て解決することでしょう。

1. サラダ油の賞味期限は保存容器で異なる

様々な容器のサラダ油

市販のサラダ油は様々な容器に入って売られていますね。
実はサラダ油の賞味期限は、どの保存容器に入っているか、保存容器の素材で異なります。この章ではサラダ油の、保存容器ごとの賞味期限の違いを簡単に説明します。
また、開封してしまったサラダ油の賞味期限の考え方についても説明します。

1-1. 「未開封」の場合の保存容器ごとの賞味期限

未開封のサラダ油は、保存容器ごとに賞味期限が異なっています。油の「賞味期限」は、「美味しく食べられる期限」「栄養や、機能がきちんと発揮できる期限」です。サラダ油の一般的な「賞味期限」は次のようになっています。

缶や色つきビン、紙などの容器ではプラスチック容器と比較して賞味期限が2倍にも長くなっているのは、油の品質が劣化する原因のひとつが「光」だからです。これについては3章で詳しく説明します。

容器の種類賞味期限までの期間
缶、色つきのビン、紙容器に入っている油製造後2年
透明のガラスビンに入った油製造後1年半
プラスチック容器に入った油製造後1年

1-2. 「開封後」のサラダ油の賞味期限は色・におい・粘りで判断する

サラダ油のメーカーや植物油公益財団法人は、開封後2か月程度で食べることを推奨しています。
なお、賞味期限は「美味しく食べるための目安の期限」なので、賞味期限を過ぎても、開封した後で2か月以上が過ぎても、すぐに食べられなくなるというわけではありません。

油は腐敗しにくいため、特に未開封のものは、保存の状況がよければ1年過ぎていても実際は食べられます。しかし匂いが石油のようだったり、色が変わっていたり、どろっと重たくなっていたりしたら食べないほうがよいとされています。これについては次の章で詳しく説明します。

<参考❶:「サラダ油」ってそもそも何?>

植物油の名前には2種類あります。
ひとつは「大豆油」「コーン油」「オリーブ油」など、原料名で呼ぶもの。
もうひとつは、「サラダ油」「精製油」など、品質規格に由来した呼び名のものです。
精製油の精製度を高めたものが「サラダ油」とされています。

「サラダ油」は「食用植物油脂のJAS(日本農林規格)に定められている等級」を表す文言で、「低温で白濁しない」ことが条件となっています。
淡白で軽い風味をもち、生で冷やして食べることに適しています。炒め物や揚げ物などの加熱調理にも適しています。

サラダ油は「なたね油」や「大豆油」など、単一原料で作るものと、2種類以上の食用油を調合して作るものがあります。
例えばあるメーカーでは大豆油と菜種油のブレンドを指して「サラダ油」として販売しています。
アブラナやひまわり、トウモロコシなど「サラダ油」として使える油はJASで決められており、さらにJASに認定された工場で作られて初めて「サラダ油」と呼ばれます。そのためメーカーごとに「サラダ油」のブレンド内容は異なります。

2. 賞味期限切れのサラダ油は食べられるのか?

スプーンに注がれているサラダ油

賞味期限切れのサラダ油は、食べられます。

ただし、1年以上の大幅な賞味期限切れはよく油の状態を見極め、自己責任で食べ物に利用しましょう。未開封か開封後かでも異なり、保存状況にも左右されます。
詳しくは下記で説明します。

2-1. メーカーは推奨していない

サラダ油だけでなく全ての食用植物油は、賞味期限が過ぎたからと言ってすぐに食べられなくなるわけではありません。数日~数か月程度の賞味期限切れであり、また未開封で冷暗所保存されていたなど保存状況が良ければ、問題なく食べられることが多いようです。

とはいえ、油は腐敗の可能性は低いものの、酸化は時間とともに少しずつ進みます。賞味期限以降1年以上など大幅な期間が過ぎている場合、濁ったり、粘りが出たり、石油のような臭いがしたり、変色していたりと状態に変化が認められます。このようになった油は健康に問題があることもあります。食用油メーカーや公益法人は、賞味期限の大幅に過ぎている油を食べることは推奨していません。

特に品質が劣化した油は臭いがきつくなるため、食べられるかどうかはおもに臭いで判別することができます。
使えると判断した場合も生で食べるのではなく、揚げ油に利用するなど、なるべく早めに効率よく使い切るよう工夫しましょう。

2-2. 保存状況がよければ食べられるが自己責任で

①未開封の場合
未開封ならば、保存している状況がよければ1年過ぎていても大丈夫な場合があります。
上記のように開封したあと臭いで判断し、自己責任で利用しましょう。

②開封後の場合
開封後も、1か月~2か月程度の経過であり、かつ冷暗所保存・密閉保存されているなど保存状況が良ければ問題ないことがほとんどです。
開封前と同じく臭いや色、粘りなどで見分けて、自己責任で利用してください。

③揚げ油として使用した場合
賞味期限の過ぎた油に限らず、油が古くなっているか、不純物があるかどうかを見分けるポイントは臭いと色と粘りです。
これに加えて「揚げ油に利用した際、揚げている最中に泡が出るかどうか」「煙が出るかどうか」で判断できることもあります。

何度か揚げ物に利用した後の油は、揚げている最中にさかんに白いもこもこした消えづらい泡が出てくるようになります(カニ泡と呼ぶ)。おおむね揚げ油は3~4回の利用で泡が出て消えにくくなります。そのようになったら、揚げ油としての利用を止めて捨てるサインと考えましょう。
もし最初からこのような泡が出るようなら、油の酸化が進んでいると考えられます。無理に使うのをやめて処分しましょう。

また、古くなり酸化が進んだ油は低い温度で煙が出やすくなります。
これは、酸化の進んだ油には過酸化脂質が発生し、さらに分解が進むと遊離脂肪酸などが発生するからです。新しい油の発煙点(煙の出始める温度)は240℃以上と高温ですが、過酸化脂質や遊離脂肪酸の発煙点はこれより低く170℃ほどのため、揚げ物をしていて通常より煙が早くから出始めるようなら、その油は酸化が進んでいる可能性が高いと考えられます。

2-3. 食べられるかどうか?見分けるポイント4つのまとめ

①色の変化
新しい油は、澄んで透き通っています。
酸化の進んだ古い油は黒っぽく変色しています。

②匂いの変化
古い油、酸化が進んだ油、何度も利用されて劣化した油は石油のような臭いがします。感じ方は人それぞれですが、新しい油とは異なる強いにおいがするので、実際に嗅いで確かめましょう。

③見た目の変化(不純物の有無)
不純物が入っている場合、そこから腐敗が進む場合があります。未開封の場合はまずありませんが、開封後に劣化が進むと、不純物が浮いたり、濁りが出たりします。

④状態の変化(粘り気の有無)
古くなり酸化が進んだ油は、新しい油のようなサラッとした状態ではなく、ドロドロした粘りをもつようになります。

<参考❷:「劣化(酸化)した油を再生させる方法」は間違い>

生活の知恵として「梅干を焦げるまで揚げると油の劣化がとれて再生する」「水を入れて泡立てる」「青菜など、水分の多い野菜を入れて揚げる」などの方法を見たことがあるかもしれません。
実際にはこのような方法にはまったく根拠はなく効果もありません。特に、油に水を入れて加熱することは危険なので絶対に止めましょう。

サラダ油の再生はできませんが、劣化をできるだけ防ぎ美味しさを長持ちさせる方法はあります。次の章で説明します。

3. 未開封・開封どちらのサラダ油にも最適な保存方法:酸化を防ぐ3つの条件

様々なサラダ油

未開封のサラダ油なら、賞味期限が切れていても、大幅な保存期間超過でなく保存状況がよければ食べられる可能性が高いとわかりました。
しかし開封した油は、劣化(酸化)が少しずつ進んでいます。開封後は賞味期限に関わらず、できるだけ早く使い切ることをメーカーは推奨しており、これは他の食品と同じです。

できるだけ長い期間、サラダ油を美味しい状態で利用して使い切るためには、どのような点に気を付ければよいのでしょうか。ここでは未開封・開封に限らず、サラダ油に最適な保存方法について述べていきます。

3-1. 光を避ける

サラダ油は、光を避け、暗い場所に保存しましょう。
油の酸化(具体的には過酸化脂質や遊離脂肪酸などの化合物の増加)の原因のひとつが日光などの光だからです。
なお、冷蔵庫に入れる必要はありません。油は低温になると結晶化します。結晶化する温度は油の種類や原料ごとに異なりますが、結晶化すると使いづらくなる、またサラダドレッシングなどに利用する際に結晶化していると舌の上でざらつくなどの理由から、通常は冷暗所保存で十分と言われています。

3-2. 熱を避ける

油は熱によっても酸化します。特に、サラダ油の原料となる大豆油やナタネ油などに含まれる多価不飽和脂肪酸のうち、α-リノレン酸は、熱によってアクロレインという有害物質を発生させます。悪臭の原因となるだけでなく、人体の健康を害する恐れがあります。
そのためサラダ油は、熱くならない場所に保存しましょう。料理に使うものですが、保存にはガスコンロの傍などを避けてください。
また、上記の理由どおり、冷蔵庫に入れる必要はありません。「冷暗所」で十分です。

3-3. 空気に触れないように密閉する

サラダ油は空気に触れると酸化が進んでいきます。開封後はきちんとふたを閉めて保存しましょう。

また揚げ油などに使用した油も、揚げカスなどをきれいに濾して不純物を取り除き、空気に触れないよう密閉できる容器に入れて冷暗所で保存すると、良い状態を保てます。揚げ油に使ったサラダ油は3~4回ぐらいの使用で劣化してくるので、2章のような様子が表れたら廃棄しましょう。

<参考❸:油は「腐敗」することはほとんど無い>

油は腐敗しづらい(全くしないわけではないが、まれである)と言われます。
何故なら、「腐敗」とは、微生物がその対象物を「分解」することで起こる現象だからです。微生物が対象物を分解するためには水分が必要ですが、油は水分を中に保持しません。そのため、油は腐敗に強いと言われています。

一方、油は酸化することで劣化していきます。油の酸化を進行させる原因は上記のとおり「光」「熱」「空気(酸素)」です。これらの要因から遠ざけることで、油を長持ちさせることができます。
そのため、光を遮断する缶容器のほうが、賞味期限が長く設定されています。

4. 賞味期限切れのサラダ油の再利用方法

オイルの入った瓶と石鹸

サラダ油の賞味期限が切れており、上記で説明した方法で確認したら臭いがきつくて色が変わっており、粘りもある場合、食べられず捨てることになります。
しかし、捨てるのではなく、リサイクルして再利用する方法もあります。これらは揚げ油として使った廃油でもできますので、賞味期限切れの油でももちろん可能です。

この章ではせっけんやキャンドルづくりなど家庭でできるもの、また災害時にも利用できるサラダ油を使ったランプを紹介します。

4-1. 手作りせっけん

賞味期限が切れて使えなくなったサラダ油に、苛性ソーダを混ぜて冷やし固めるとリサイクルせっけんができます。
ただし、苛性ソーダは劇物扱いなので、18歳未満は購入できません。また目に入ったりすると危険なので、使う際は十分な注意が必要です。

最近は、混ぜるだけでせっけんができるキットも販売されています。コストがかかるのが難点ですが、苛性ソーダのような危険もなく、熱を加える必要もありません。混ぜて一晩おいておくだけで簡単にせっけんが作れるので、小さなお子さんと一緒に作業する際も安心して使え、こちらの方が安全面でおすすめです。
アロマオイルを少し入れると香りのよいせっけんが出来上がります。なお、廃油を使う場合は古い油のにおいが残ったせっけんになる場合があります。

出来上がったリサイクルせっけんは洗濯などに使いましょう。体や顔を洗うのに使うと肌荒れを起こすことがあるので、やめておいたほうが無難です。

4-2. 手作りキャンドル

賞味期限切れのサラダ油を使ってキャンドルが作れます。

<用意する材料>

  • 賞味期限切れのサラダ油または廃油:200ml程度
  • 市販の廃油凝固剤:60g程度(なければ、溶かしたろうそくやパラフィンワックスを60ml~70ml程度)
  • 好みで、アロマオイルや好きな色のクレヨン少々

<用意する道具>

  • 湯煎用の鍋
  • 湯煎する時にサラダ油を入れる容器
  • キャンドルを固める容器
  • 太目のたこ糸(キャンドルの芯にする)
  • 割りばし(たこ糸をろうの中に垂らすときに固定する)

※廃油の場合はさらに…

  • コーヒーフィルター(廃油をきれいに濾過するため)

<作り方>
① 賞味期限切れのサラダ油を人肌より少し暖かいくらいの温度に温めます。
②湯煎用の容器に注ぎ入れ、湯煎のお湯を80℃まで熱します。
③油も80℃程度まで温まったら、凝固剤を入れてよく混ぜます。
※このときアロマオイルを入れると良い香りのキャンドルになります。またクレヨンを少し削って混ぜると色のついたキャンドルになります。
④熱いうちにキャンドル用の容器に注ぎ入れます。
⑤たこ糸を割りばしに挟み、容器の上に割りばしを渡してたこ糸を油に垂らします。

冷えて固まったら手作りキャンドルの出来上がりです。
作る際は、やけどをしないように気を付けましょう。

4-3. 防災用品として使える手作りランプ

朝日新聞で紹介された、防災用品としても使える「サラダ油を使った手作りランプ」があります。

災害時の停電対策に、作り方を覚えておくと安心です。

5. サラダ油の正しい捨て方

未開封であっても賞味期限が大幅に切れているサラダ油や、開封後に時間がたって酸化が進んだサラダ油は廃棄処分します。ここでは簡単に、サラダ油の廃棄処分方法を紹介します。
どの方法で捨てるか、最終的には住んでいる自治体の決まりに従うようにしましょう。

5-1. 市販の凝固剤で固めて捨てる

市販の凝固剤を使って固めて、燃えるゴミとして捨てます。
使い方は凝固剤のパッケージに記載されています。油がまだ温かいうち(80℃程度)に凝固剤を入れて混ぜて溶かし、そのまま自然に冷却させて固めます。
冷めた油に使用する場合は、先に凝固剤を混ぜて溶けるまで火にかけ、溶けたらすぐに火を止めます。高温にしすぎると引火するので必ず傍について作業を行います。

市販のものは種類が様々です。メーカー品の他にプライベートブランドなどもあり、そちらの方が若干価格は抑え目です。
凝固剤は、前章で紹介したように油のリサイクルキャンドルづくりにも利用できます。

5-2. 紙パックに入れて捨てる

紙製の牛乳パックに新聞紙やペーパータオルなどを詰めて油をしみこませ、紙パックの口をガムテープなどでしっかりとめてから燃えるゴミとして捨てます。
このとき、自然発火を防ぐため、水も必ず一緒にしみこませます。水をしみこませなかった場合、夏の炎天下などの高温下で自然発火した事例があるためです。

5-3. ビニール袋に入れて捨てる(紙パックの応用)

上記の紙パックをビニール袋でも代用できます。
ただし、袋が1枚だと穴が開いて油が漏れる場合があります。袋は二重にした方が安全です。こちらも、油をしみこませる際、自然発火を防ぐために水もいっしょにしみこませます。
袋の口をしっかり縛るかガムテープなどでとめ、燃えるゴミとして捨てます。

5-4. 廃油回収ボトルに捨てる

自治体によっては、使用済み揚げ油の回収ボトルを設置しているところもありますので、そこに捨てるのも方法のひとつです。
回収された油はリサイクル石けんになり、市内の小学校の給食室で洗浄剤として使われ、小学生中学生のリサイクル学習の素材としても利用されます。また再生燃料として環境学習用ごみ収集車にも利用している自治体もあります。
ただゴミになるだけでなくリサイクルされるので、簡単に利用できる環境に優しい方法と言えます。居住自治体にこのような取り組みが無いか、確認してみることをおすすめします。

5-5. 廃油回収業者に依頼する

自治体の取り組みと同じように、廃油を回収してくれる業者があり、こちらに依頼する方法もあります。
引き取られた油はバイオディーゼルエンジンの有機燃料として利用されるなど、環境に優しい廃棄方法になります。業者によりますが、無料で引き取ってくれることが多いようです。
特に大量に廃棄したい油がある場合は、引き取りにきてくれるので便利です。

6. まとめ

この記事では、サラダ油の賞味期限がどのくらいなのか、賞味期限が切れたサラダ油は食べられるのかについて述べました。
賞味期限が切れていても、数か月程度で保存状況が良ければ食べられます。しかし食べるかどうかは自己責任で、色やにおい、粘りなどを確認してからにしましょう。

家で眠っていた賞味期限切れのサラダ油が出てきた場合、食べるのか、処分するのか、リサイクルするのか、お分かりになったのではないでしょうか。
この記事が期限切れサラダ油の使い道を探るお役に立てれば幸いです。

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