マーガリンは通常の摂取量では太らない!トランス脂肪酸には注意を

パンにバターナイフでマーガリンを塗ろうとしている

「ダイエット中で、特に脂質は太る原因になるからなるべく摂りたくない。パンを食べるときは低カロリーなイメージのマーガリンを塗っているけど、バターなどに比べて本当に太らないのか気になる」

あなたはいま、マーガリンを摂ると太ってしまうのではないかということを気にしていますね。

どんな食べ物でも摂り過ぎれば肥満のもとになりますが、マーガリンはトーストに塗るなどの通常の範囲内の摂取量であれば、太ることはありません。

どんな食べ物でも摂り過ぎれば肥満のもとになりますが、パン食が増えている昨今では、バターよりも安価なマーガリンを口にする機会も多いので、マーガリンが太る原因になるのではと心配になるのも自然なことだと言えるでしょう。

この記事では、

  • マーガリンのカロリーはバターよりも低い
  • マーガリンもバターも低糖質
  • トランス脂肪酸について
  • 日本人の通常摂取量と疾患・肥満リスクの関連は不明

マーガリンが太る原因になるかどうかをバターとの比較で検証し、太るかどうかをお伝えします。

1. マーガリンのカロリーはバターよりも低い

脂質を摂るときに気になるのはやはりカロリーですが、マーガリンのカロリーはバターよりも低いと言えます。

摂取カロリーが消費カロリーを上回れば、脂肪として体に蓄積されていきますので肥満の原因になります。よって油を摂るときはなるべくカロリーが低いものを選ぶようにしましょう。

マーガリンのカロリーが高いのかどうかを判断するためにマーガリンとバターを比較したところ、マーガリンのカロリーはバターよりも低いということがわかりました。

主要メーカーのバターとマーガリンのカロリーと脂質の量をまとめた以下の表をご覧ください。なお、トースト1枚の標準使用量が10g程度となりますので、10g当たりの表記にしています。

バター、マーガリン製品のカロリー、脂質含有量の表

※以上、データは各メーカーのサイトを参考に作成

カロリーに関して言えば、100g当たり、バターが700kcal半ばに対して、通常のマーガリンはおよそ600kcal、カロリー・脂質減タイプのマーガリンでは、300kcal半ば〜400kcal半ばとバターのほぼ半分であることがわかります。

よって、カロリー・脂質減タイプのマーガリンを選ぶことで摂取カロリーを抑えることができます。

2. マーガリンもバターも低糖質

ダイエットに成功した女性が大きいサイズのジーンズを履いて笑っている

また、ダイエット中は制限した方がよいと言われる糖質について言えば、100g中の含有量はそれぞれ、

雪印北海道バター:0.2g
ネオソフト(マーガリン):0.4g 

となります。
小麦粉の場合、100g中の糖質量は73.3gとなりますので、バターもマーガリンも低糖質な食べ物と言えますので、太るのではと気にする必要はないでしょう。

※参考 サラヤ株式会社「ロカボスタイル」

マーガリンよりもバターを使う方が結果的に太らない

ここまでお伝えした範囲では、バターよりカロリーが低いマーガリンの方が太らないような気がします。

しかし、ここにひとつ落とし穴があります。
それは「腹持ち」という問題です。

とくにカロリーハーフなど低カロリーにしたマーガリンは、軽い食感のために満足度が低く腹持ちが悪くなります。すると間食が増えて、1日の摂取カロリーがトータルでオーバーしてしまう……ということが起こりがちなのです。

カロリーは少し高くてもバターの方が満足度が高いので、次の食事までの空腹を抑えて間食を防ぐことができるため、結果的に摂取カロリーを減らすことにつながります。

よって「間食は絶対しない!」というよほどかたい決意がないかぎりは、太ることを気にする方はマーガリンよりもバターを使うことをおすすめします。

ただし、マーガリンであろうがバターであろうが、主成分は脂肪ですので、パンに塗りすぎたり料理やお菓子に使い過ぎないように気をつけてください。

3. マーガリンのトランス脂肪酸は太る原因にならない

食パンにバターナイフでマーガリンが塗られている

ここからは、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸について見ていきます。このトランス脂肪酸は日本人が通常摂取する範囲では太る原因にはならないと言われていますが、脂質を多く摂る国では肥満のみならず他の疾病の原因にもなるとされており、さまざまな規制を行う国もあるからです。

3-1. トランス脂肪酸とは

トランス脂肪酸とは脂質の構成成分である脂肪酸の一種です。植物油などからマーガリンやショートニングなどを製造する際や植物油を高温にして脱臭する工程で生じます。また、天然でも、牛などの反芻動物に由来する乳製品や肉に含まれています。

※参考 厚生労働省「トランス脂肪酸に関するQ&A」

3-2. トランス脂肪酸が健康に与える影響  →日本人の通常摂取量と疾患・肥満リスクの関連は不明

平均的な日本人より多いトランス脂肪酸摂取量を基にした諸外国の研究結果によると、トランス脂肪酸の過剰摂取により、心筋梗塞などの冠動脈疾患が増加する可能性が高いとされています。また、肥満やアレルギー性疾患についても関連が認められています。

※参考 厚生労働省「トランス脂肪酸に関するQ&A」

以下はアメリカで行われたトランス脂肪酸と肥満に関する研究事例です。

トランス脂肪酸と肥満に関する研究事例①
2003年にアメリカで行われたある研究では、1986年から2年ごとに40~75歳の男性16,587 人を対象とした食生活を含む生活習慣の調査が行われ、1987年と1996年に腹囲を測定し、食事摂取量との関連が調べられました。

その結果、トランス脂肪酸摂取量のエネルギー比2%の増加は、1986年の測定値を個々の基準値として、年齢、腹囲、BMI、9年間の身体活動量及びアルコールで補正後、9年間で0.77cmの腹囲の増加が認められました。

トランス脂肪酸と肥満に関する研究事例②
2007年にやはりアメリカで行われた研究において、1986年と1994年に41~68歳のアメリカの女性看護41,518 人を対象とした食生活を含む生活習慣と体重の調査が行われ、8年間の体重の変化量と脂肪摂取量との関連が調べられました。

その結果、トランス脂肪酸摂取量の増加は、他の脂肪酸と比較して体重を増加させることが示されました。特に調査開始時の体重が重い人にトランス脂肪酸摂取量の影響が大きく、年齢、BMI、身体活動量、閉経の有無など計8項目で補正後、トランス脂肪酸摂取量のエネルギー比1%の増加によって1kgの体重増加が認められました。

※参考 食品安全委員会「新開発食品評価書 食品に含まれるトランス脂肪酸」51p

事例の通り、トランス脂肪酸と胸囲・体重増加の関連性が認められる研究結果はあるものの、これらは、トランス脂肪酸の摂取量が平均的な日本人よりも相当程度多い海外のケースの結果であり、平均的な日本人の摂取量(総エネルギー摂取量の0.3%)においては、上記した疾患・肥満リスクとの関連は明らかになっていません。

3-3. トランス脂肪酸の摂取目安は総エネルギー摂取量の1%未満(約2g)

WHO (世界保健機関)は、心血管系疾患リスクを低減し、健康を増進するための勧告(目標)基準として、トランス脂肪酸の摂取を総エネルギー摂取量の1%未満(1日当たり約2gに相当)に抑えるよう提示しています。

このため、トランス脂肪酸摂取量の水準が懸念される国では規制している国もありますが、日本人のトランス脂肪酸の摂取量は、平均値で総エネルギー摂取量の0.3%であることが判明しており、平成24年3月に食品安全委員会が取りまとめた食品健康影響評価においては、通常の食生活では健康への影響は小さいと考えられています。

よって、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸については、あまり神経質にならないでもよいでしょう。

※参考 厚生労働省「トランス脂肪酸に関するQ&A」

4. まとめ

マーガリンはバターに比べ、安価でパンにも塗りやすく、またカロリーオフのものを選べば摂取カロリーも抑えられるなど、優れた点も多い食べ物です。

しかし、お伝えした通り、満足感や腹持ちという点ではバターには劣り、間食をすることになってしまい結果的に太る可能性があることがわかりました。

また、トランス脂肪酸については、日本人の通常の摂取量ではさほど神経質になる必要はありませんが、ショートニングという形で市販のお菓子などに含まれていることも多いので、摂りすぎないよう気をつけるにこしたことはありません。

太らないためには、摂取カロリーが消費カロリーを上回らないようにすることが大切なので、ぜひ毎日の生活に運動を取り入れることも検討してみてくださいね。