キャノーラ油=危険は極端!その科学的根拠と安全なキャノーラ油の条件

色んな種類のキャノーラ油

唐揚げや天ぷら、野菜炒めなどの揚げ物や炒め物には欠かせないキャノーラ油。
コスパがいいのに、香りにクセがないのでとっても使いやすい油ですよね。

しかし一方で「キャノーラ油が危険である」なんていう噂があり、不安になった方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回はキャノーラ油が危険であるのかどうなのかを、危険と言われる理由について、専門的な知見とデータをもとに徹底検証してみました。
実際何の証拠もなく、ただ危険であると断言しているネット記事が多いことがわかりました。

この記事では、「キャノーラ油はちゃんと選べば大丈夫」という事実を科学的データで確認し、

    • キャノーラ油が大丈夫な3つの理由
    • キャノーラ油を選ぶ時に注意すべき1つのこと
    • おすすめキャノーラ油
    • コスパに良い、少量の油で調理できるコツ

についてご紹介します。

これさえ読めば、今後キャノーラ油に不安を抱く心配はありません。
健康的でより良い食生活のために、食事に合った健康で安全な油を選んでいきましょう!

キャノーラ油はちゃんと選べば大丈夫

キャノーラ油が危険と言われる理由

全てのキャノーラ油が危険というわけではなく、
キャノーラ油は原料を確認し、選び方によっては安全であるということがわかりました。

では、なぜキャノーラ油が危険と言われるのか、それには4つの理由があります。
調査の結果、①~③は大丈夫で、④には注意が必要です。

キャノーラ油が危険と言われる4つの理由
①認知症の原因になるから
②油をつくる時に化学物質が残るから
③トランス脂肪酸を含んでいるから
④遺伝子組み換え原料を使用しているから

まず、キャノーラ油が危険と言われているけど、本当は気にしなくていいポイントから確認していきましょう。

キャノーラ油の危険性、気にしなくて大丈夫な3つのポイント

検証の結果、3つのポイントに関しては気にしなくても大丈夫と言えます。

①認知症への影響
②化学物質の残留
③トランス脂肪酸

キャノーラ油が危険と言われる理由の多くが過剰な表現であり、中には間違った情報もあることがわかりました。
まずは、認知症への影響から確認していきましょう。

① 認知症への影響、まだ明確な実験結果がない

認知症

実はまだキャノーラ油が認知症に影響があるという、確実な実験結果は出ていません
キャノーラ油=認知症のイメージがあるのは

  • 認知症の原因物質が含まれている
  • アメリカの研究でキャノーラ油の認知症の影響が発見された

という内容の記事が多くあるからのようです。

さっそく、実際のデータを1つずつ確認していきましょう。

認知症の原因物質は少ない

キャノーラ油に含まれる認知症の原因物質は少ないです。
キャノーラ油にはリノール酸という物質が含まれています。
このリノール酸、加熱や体内に入って酸化すると認知症の原因物質に変化します。※1

ですが、キャノーラ油はもともとこのリノール酸が少ないので心配いりません。
キャノーラ油に含まれるリノール酸は100gあたり19.9gほど。※2
これって多いのか少ないのか、よくわかりませんよね。
上限と実際に含まれる量を確認してみましょう!

リノール酸の上限の比較

※参考 厚生労働省「脂質」女子栄養大学出版部 松本仲子「調理のためのベーシックデータ5訂増補」

上の2つは参考ですが、油を良く含む揚げ物でも
キャノーラ油のリノール酸は上限よりかなり少ないことがわかります。

参考
※1 徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部「2009生体内における過酸化脂質の発生と消去」
※2 文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)脂肪酸成分表編」

まだ人体への影響は証明されていない

キャノーラ油が人体へ影響を及ぼすことは確認されていません

アメリカのとある研究によると、認知症の原因物質を抑制する物質が、キャノーラ油を摂ることで減少し、認知症への影響があると発表されています。※3

ですが、この研究はまだラットでの動物実験でしか確認されていません
人への影響についてはまだ研究段階です。

以上の点から、キャノーラ油が認知症の原因であるというのは、極端すぎると言えます。

参考
※3 Temple university「Effect of canola oil consumption on memory, synapse and neuropathology in the triple transgenic mouse model of Alzheimer’s disease」

② 油を作る時に化学物質を使うが、残らない

油を作る時に使うヘキサンという化学物質が、残留すると懸念されていますが、キャノーラ油に残ることはないので、心配いりません。

原料からキャノーラ油だけを抜き取るには大きく分けて2つの方法があります。

  • 圧搾法…圧力をかけて油をしぼり取る方法。油が多く含まれる原料に使われる。
  • 溶剤抽出法…ヘキサン(n-ヘキサン)という化学物質を使って油を抜き取る方法。含油量が少ない原料から効率的に抜き取りたい時に使う。

キャノーラ油ではこの2つの方法を使って油を取り出しますが、ヘキサンは油の加熱処理中に完全に取り除かれます※4
なお、ヘキサンは国で認められた食品添加物で、商品に残らないことを条件に使用が許可されています。※5

以上のことから、油を作る上で使うだけで、出来上がったキャノーラ油の中に化学物質は残りません

参考
※4 北里大学水産学部「食用油脂の安全性について」
※5 東京都福祉保健「用途別主な食品添加物」

③ トランス脂肪酸が含まれているが、ごくわずか

キャノーラ油に含まれるトランス脂肪酸は微量ということがわかっています。

まず、トランス脂肪酸ってなんだろうと思いますよね。
トランス脂肪酸は血液中の悪玉コレステロールを増やし、摂り過ぎると心疾患のリスクを高めます。※6

トランス脂肪酸は、肉や乳製品など天然の食品中にも含まれており、普通に生活する限り、トランス脂肪酸を完全に防ぐのはかなり難しいです。

キャノーラ油に含まれるトランス脂肪酸の上限と実際の量を確認してみましょう!

トンカツに含まれるキャノーラ油のトランス脂肪酸の量と上限

※備考 日本人の1日の平均摂取カロリー1900kcalの場合
「日清オイリオキャノーラ油」で調理、キャノーラ油大さじ1杯(12g)あたりに含まれるトランス脂肪酸は約0.2gとし、 とんかつ1人前(100g)あたり14gと過程
※参考 厚生労働省「脂質」食品安全委員会「トランス脂肪酸ファクトシート」

油が多いトンカツでも、含まれているトランス脂肪酸は上限の1/10ほど。
キャノーラ油に含まれるトランス脂肪酸は上限よりかなり少ないことがわかります。

また、家で料理する時にトランス脂肪酸が発生するという意見もありますが、家庭調理の場合、油の温度が高くても160~180度ほど。
トランス脂肪酸が発生する200℃に達しないので、ほとんど問題ありません※7

以上のことから、キャノーラ油に含まれるトランス脂肪酸の影響は気にしなくてもいいと言えます。

参考
※6 農林水産省「トランス脂肪酸」
※7 内閣府食品安全委員会食品含まれるトランス脂肪酸

WHOも問題視、注意したいトランス脂肪酸は加工食品の油

ものにもよりますが、マーガリンやショートニング、 それらを使ったパン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物などの中には、 トランス脂肪酸が多く含まれるものもあるので要注意です。
ちなみに、このトランス脂肪酸はWHOが撲滅しようとしているものでもあります。※8
なお、肉や乳製品に含まれる天然由来のもの・キャノーラ油などの植物油に含まれるトランス脂肪酸は問題にされていません。 とはいえ、トランス脂肪酸を多く摂ってしまう食事は避けることが重要です。

参考
※8 WHO「REPLACE」

気にするべき点は、たった1つ

調査したところ、キャノーラ油を使う上で、気をつける点は1つであることが判明しました。
それは「遺伝子組み換え原料」です。

現状、キャノーラ油の9割以上はカナダから輸入しています。※9、10
また、このカナダで栽培されている菜種の98%が遺伝子組み換えです。※11
つまり、日本のキャノーラ油のほとんどが遺伝子組み換え原料を使っています。
遺伝子組み換え原料の何が危険なのか、確認していきましょう。

参考
※9 農林水産省「2018年食糧需給表」

※10 農林水産省「2018年度農林水産物輸出入概況」
※11 国際アグリバイオ事業団「2017ISAAA報告書」

遺伝子組み換え原料、安全性が問題視されている

遺伝子組み換え原料

遺伝子組み換え原料の安全性を問題視する研究結果があります。

カナダで行われたある調査では、遺伝子組み換え原料を食べ続けた、9割の妊婦、8割の胎児の血液から、遺伝子組み換え原料に含まれる毒素(害虫を殺す成分)が発見されました。※12

今まで遺伝子組み換え原料は、ヒトが直接食べるのでなければ体への影響は少なく、通常の作物とほぼ同じことから、危険はないとされてきました。
しかし、遺伝子組み換え原料を食べ続けることで、子供や孫の代までに影響が出ないとは限りません

体への影響はないと言えど、子どもへと毒素が受け継がれていた事実を考慮すると、避けることができるものは、なるべく避けるべきであると筆者は考えます。

遺伝子組み換え原料のキャノーラ油が多い中、一方で、遺伝子組み換えではない原料を使っているキャノーラ油もあります。
気になる人は、「非遺伝子組み換え原料使用」のキャノーラ油を選びましょう

参考
※12 University hospital of sherbrooke「Bt toxin found in human blood is not harmless」

おすすめのキャノーラ油3選

キャノーラ油は「非遺伝子組み換え原料」であるものが、安全であることがわかりました。
原料にこだわると、やはり価格面では少々高くはなります。
ですが、毎日摂るものだからこそ、安全なものにチェンジして、未来の自分や家族の健康を考えていきたいものですよね。

ここでは、比較的お財布に優しく、非遺伝子組み換え原料を使用している、安心できるキャノーラ油を3つご紹介していきます。

【最もお得に買いたい人向け】

パルシステム 圧搾一番しぼり菜種油 1250g
価格:¥825(税込)
(2019年11月8日時点の価格)
編集部評価:5.0 星5星5星5星5星5

パルシステム圧搾一番しぼり菜種油

新島
新島
オーストラリア産の非遺伝子組換えの菜種を原料に使用しています。
高品質な一番しぼりの油でありながら、コスパが最強なのが◎

【国産にこだわりたい人向け】

かねげん 圧搾一番しぼり国産なたねサラダ油 910g
価格:¥919(税込)
(2019年11月8日時点Amazonの価格)
編集部評価:4.5 星5星5星5星5

かねげん圧搾一番しぼり国産なたねサラダ油

新島
新島
稀少な国産の非遺伝子組み換えの菜種が原料。良質な一番しぼりの油です。
国産の菜種であるにもかかわらず、値段が手頃なのが◎

【アレルギーが心配な方に(製造ラインに大豆を含みません)

ボーソー 一番しぼり菜種油 910g
価格:¥782(税込)
(2019年11月8日時点Amazonの価格)
編集部評価:4 星5星5星5星5

ボーソー一番しぼり菜種油

新島
新島
オーストラリア産の非遺伝子組み換えのキャノーラ種を使用。
製造ラインで大豆を使用していないので、アレルギーなどが心配な方に◎

※商品自体には非遺伝子組み換え原料使用の表記がないのですが、問い合わせてみたところ、しっかり非遺伝子組み換え原料を使っていますとの回答。
パッケージの表記は今後変更予定とのことです。

※商品価格は2019年11月現在です。商品情報は変更される場合があります。

コスパにも繋がる、簡単に油を減らす調理方法

安全なキャノーラ油はわかったけど、高めの油を使うことって少し抵抗感ありますよね。
できるだけ健康で安全な油を使いたい、だけどコスパが良くないと買い続けられない!っていうのが本音。

先ほどご紹介したキャノーラ油も少ない量で料理することで、コスパも良く、なんと言ってもさらに健康な食事へと近づきます!
ここでは、油を使う量を減らせる方法をご紹介していきます。

少ない油でOK、揚げないフライ!

からあげ

実は、揚げ物は少ない油でも揚げられます。
通常、揚げ物をする時ってボトルの半分~8割くらいの量を使います。
揚げ物したいけど、高い油をドバドバなんて使えない…

そんなに時にピッタリなのが、揚げないフライ!
やり方は超簡単!大さじ2杯程度の油をフライパンで焼き揚げにするだけ!

揚げた後はキッチンペーパーで無駄な油をオフするもの忘れずに。

この方法のメリットは、油の量を少なくできることはもちろん、揚げ終わった後の処理も簡単なことです!
食後にゆっくりできちゃうのが嬉しいです。

レンジを活用、時短&カロリーオフ術!

電子レンジで調理

レンジを使うことで、油を減らすことができちゃいます!
こちらもやり方は簡単、炒め物や揚げ物に使う野菜を、あらかじめ電子レンジで加熱してから油で調理をするだけ!

なす・きのこ・玉ねぎなど、水分を多く含む食材は、油を吸いやすいです。
蒸してから焼くことで、長時間油にさらすことがなくなるので、大幅に油の量を減せます。

まとめ

キャノーラ油が危険と言われる4つを検証した結果、

① キャノーラ油で認知症になるかは明確な実験結果がなく、認知症の原因物質も少ない
② 油を原料から抜き取る時に化学物質は使うが、残留しない
③ トランス脂肪酸が含まれるが、ごくわずか
④ 遺伝子組み換え原料の安全性に懸念点がある

ということがわかりました。

以上から総合的に判断して、全てのキャノーラ油が危険ではなく、キャノーラ油は原料を確認し、選び方によっては安全であるという結論に至りました。

油は種類や使い方、量をちょっと気にするだけで、簡単に健康的な食事へ変えることができます!
油は毎日の食事で欠かせないものなので、まずは自分でできる範囲から取り入れていくことが大切です。

今回ご紹介したキャノーラ油や健康にいい油、油を減らす調理方法を是非とも試していただき、
料理に合わせて油をうまく活用し、健康的な食生活へとシフトしてもらえたら嬉しいです。