「まごはやさしい」とは健康食の合言葉|全食材・栄養素・効能を解説

祖母と孫がキッチンで輪切りのパプリカを目に当てて眼鏡の様にしている

“まごはやさしい” 、正しくは “まごわやさしい” というのは、バランスの良い食事をするために取り入れたい食の7品目の頭文字を覚えやすく並べたものです。

「まごはやさしい」の7品目の食材を記載した表

この7品目を毎日の食事に取り入れることを心がければ、栄養バランスの取れた健康的な食生活が送れ、成人病を防ぐことができます。
さらに、“まごわやさしい”食生活は、ダイエットやアンチエイジングにも効果があるといわれています。

「本当に食べるだけで健康になれる?」「“まごわやさしい”の何が、どこに効いて綺麗になれるの?」
と、疑問に思われる方もいるでしょう。

そこで本記事では、7品目の食材それぞれの栄養素や効能について具体的に解説します。
また、“まごわやさしい”料理を簡単に作るポイントや献立もご紹介します。

記事を読んでいただければ、今日からすぐに“まごわやさしい”食生活が始められますので、ぜひ実践して、健康で若々しい身体作りに役立ててくださいね。

1.健康と美の7食材 “まごわやさしい”|栄養素と効能を分かりやすく解説

“まごわ(は)やさしい” というのは、健康や美容の元となるバランスの良い食事をするために、取り入れたい食の7品目の頭文字を並べたものです。

食品研究家で医学博士の吉村博之さんが、1日1回は摂取したい7品目として提唱し、広く知られるようになりました。

  • ま:まめ。豆類
  • ご:ごま。種実類
  • わ:わかめ。海藻類
  • や:やさい。野菜類
  • さ:さかな。魚介類
  • し:しいたけ。キノコ類
  • い:いも。芋類

1章では、7品目それぞれに含まれる栄養素と効能、具体的な食材例を解説します。

健康と美が手に入るということで、多くのスポーツ選手やスタイルの良いモデルも実践している“まごわやさしい” 7品目の内容を、ここでしっかり把握しておきましょう。

1-1.ま(まめ):豆類の栄養素と効能

様々な種類の豆が木製の皿に盛られ、並んでいる

豆類は食材によって含有量は違いますが、おしなべてビタミンB群や各種ミネラルを豊富に含んでいます。

具体的にみていきましょう。

豆類に含まれる主な栄養素

  • ビタミンB1、B、B6、葉酸などのビタミンB群
  • カルシウム、リン、カリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル
  • たんぱく質
  • 食物繊維、ポリフェノール、イソフラボンなどの機能性成分(※)
    (※)機能性成分:食品成分表に収載されてはいないが、ビタミン等に類する何らかの好ましい機能がある、もしくは機能が期待される天然食材に含まれる成分のこと。

豆類の主な効能

  • ビタミンB群による、皮膚や粘膜の健康維持
  • ビタミンB群による、脂質の代謝の向上
  • たんぱく質が皮膚や粘膜の健康維持を叶える
  • ミネラルが骨や歯を丈夫にする

ビタミンB群が不足すると、免疫力が低下して皮膚の炎症や貧血が起こりやすくなります。
豆類を摂取することで皮膚や身体の粘膜の健康が維持でき、生活習慣病の予防に効果的です。
さらに、ビタミンB群は脂質の代謝を促してくれるので、太りにくい身体作りにも役立ちます。

また、イソフラボンは女性ホルモンの働きをするので、生理中の体調を整えたり、更年期障害の予防にもなります。

豆類の食材例

大豆、小豆、納豆、黒豆、豆腐、高野豆腐、油揚げ など

1-2.ご(ごま):種実類の栄養素と効能

升に黒ゴマと白ゴマが入れられている

ごまなどの種実類は、ミネラルやビタミンEの抗酸化作用が、若々しい身体を作るのに良い働きをする食材です。

具体的にみていきましょう。

ごまなど種実類に含まれる主な栄養素

  • ビタミンE
  • セサミンやセサミノールなどを含めたゴマリグナン(機能性成分)
  • カルシウム、リン、カリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル
  • たんぱく質

種実類の主な効能

  • ビタミンEの抗酸化作用
  • たんぱく質が皮膚や粘膜の健康維持を叶える
  • ミネラルが骨や歯を丈夫にする

ごまに含まれるビタミンEは「若返りのビタミン」と呼ばれていて、身体の内側からアンチエイジングを促します。
活性酸素の活動を抑えコレステロールを低下させて老化を防ぐゴマリグナンには、アルコールの分解を促す作用もあります。

また、同じ種実類に含まれるナッツには、悪玉コレステロールを減らし肥満のリスクを軽減する効能があります。

種実類の食材例

ごま、アーモンド、ピーナッツ、松の実、ぎんなん、栗、くるみ など

1-3.わ(わかめ):海藻類の栄養素と効能

トマト、コーン、海藻の入ったサラダ

わかめやこんぶなどに代表される海藻類は、海の恵みといわれる通り、カルシウムなどのミネラルや食物繊維が豊富です。

具体的にみていきましょう。

海藻類に含まれる主な栄養素

  • カルシウム、カリウム、ヨウ素などのミネラル
  • アルギン酸などの食物繊維(機能性成分)
  • ベータカロテンやビタミンA、B、Cなどのビタミン

海藻類の主な効能

  • カルシウムが骨や歯を丈夫にする
  • カリウムが、むくみや高血圧の予防に効果的
  • 食物繊維が大腸の働きを促す
  • 食物繊維による肝機能の向上
  • ヨウ素が基礎代謝を活発にして肥満を予防する
  • ビタミンが肌荒れや風邪予防に効果的

海藻類に含まれるミネラルは、余分な体脂肪の燃焼をサポートしてくれる働きがあります。
また海藻類は低カロリーである上に、含まれる食物繊維が「水溶性食物繊維」といって水分を吸うと量が増えて胃の中で膨らみ満腹感を与えてくれるタイプなのでダイエットの強い味方になります。

海藻類の食材例

わかめ、昆布、もずく、海苔、ひじき など

1-4.や(やさい):野菜類の栄養素と効能

パプリカ、人参、レタス、かぼちゃなどの野菜が並んでいる

野菜は現代人に不足しがちなビタミンや食物繊維が豊富で、成人病を防ぎ、病態の改善にも有効です。

具体的にみていきましょう。

野菜類に含まれる主な栄養素

  • ベータカロテンやビタミンA、B、Cなどのビタミン
  • リグニンなどの食物繊維(機能性成分)
  • カリウム、カルシウム、鉄などのミネラル

野菜類の主な効能

  • ビタミンB2やC、Eには抗酸化作用がある
  • ビタミンは血管の老化を防いだり、改善する効果がある
  • 緑黄色野菜に多く含まれるビタミンAはガンの予防になる
  • 食物繊維が胃腸を整え、便通がよくなる
  • ミネラル成分が高血圧や貧血を予防する

ほうれん草や人参、かぼちゃなど色の濃い緑黄色野菜は特にビタミンが豊富で、抗酸化作用によって若々しい身体を保つことができます。また、ベータカロテン免疫力を高め、ガンの予防に効果があるといわれています。
一方、ごぼうや大根など淡色野菜に含まれるリグニンという食物繊維は、便秘を改善し、大腸ガンなどのリスクを軽減する働きがあります。

野菜類の食材例

ほうれん草、小松菜、ニラ、人参、トマト、キャベツ、セロリ、たまねぎ ピーマン など

1-5.さ(さかな):魚介類の栄養素と効能

網のうえに魚、レモン、ハーブが並んでいる

炭水化物、たんぱく質、脂肪が三大栄養素といわれるのに対して、ビタミンやカルシウムなどのミネラルは微量栄養素(多くの種類を少量ずつ摂取するべき栄養素)といわれています。
魚介類には微量栄養素がたくさん含まれています。

具体的にみていきましょう。

魚介類に含まれる主な栄養素

  • アミノ酸の一種であるタウリン
  • EPA(エイコサベイタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)
  • ビタミンD
  • カルシウム
  • 亜鉛

魚介類の主な効能

  • タウリンが動脈硬化や心疾患を予防する
  • タウリンがコレステロールを減らす
  • 青魚に多く含まれるEPAとDHAは血液をサラサラにする
  • DHAは脳や神経の機能維持に効果的
  • ビタミンDやカルシウムが骨を丈夫にする
  • 牡蠣やイワシに多く含まれる亜鉛は成長を助け生殖機能を健全にする

上記の他にも、不足すると貧血や精神的に落ち込みがちになるといわれるビタミンAやB、ビタミンEなどの微量栄養素が魚介類には多く含まれています。
また、多くの魚介類は低カロリーで高たんぱく質なので、太ることを気にせず良質のたんぱく質を摂取できます。

魚介類の食材例

鮭、さば、アジ、まぐろ、牡蠣、いわし、アサリ、シジミ、鯖、たこ、えび など

1-6.し(しいたけ):キノコ類の栄養素と効能

しいたけ、しめじ、エリンギ、えのきがカゴに盛られている

キノコ類には腸内環境を整える食物繊維が豊富です。また、多くのミネラルを含んでいて疲労回復にも効果的です。

具体的にみていきましょう。

キノコ類に含まれる主な栄養素

  • 食物繊維(機能性成分)
  • ビタミンD
  • カルシウムやカリウムなどのミネラル
  • 葉酸

キノコ類の主な効能

  • 食物繊維が腸内環境を整える
  • ビタミンDがカルシウムの吸収を促進して骨を丈夫にする
  • ミネラルが疲労回復、感情のコントロールに効果的
  • カリウムが高血圧や心不全を防ぐ
  • 葉酸による赤血球の形成の向上

ミネラル人の体内では作る事ができないため、多種類のミネラルを含むキノコは魅力的な食材です。
また、キノコ類は「造血のビタミン」である葉酸も含んでいるので、妊娠、授乳中の女性は、特に摂取を心がけると良いでしょう。
低カロリーなのでたくさん食べても太る心配はありません。

キノコ類の食材例

しいたけ、舞茸、マッシュルーム、しめじ、エリンギ、なめこ など

1-7.い(いも):芋類の栄養素と効能

まつぼっくりとふかされたサツマイモ

芋類は腸内環境を整える食物繊維と、綺麗なお肌に影響するビタミンCが豊富な食材です。

具体的にみていきましょう。

芋類に含まれる主な栄養素

  • 食物繊維やポリフェノールなどの機能性成分
  • ビタミンC、B1
  • カリウムやマグネシウムなどのミネラル

芋類の主な効能

  • 食物繊維が腸内環境を整える
  • ビタミンCが肌荒れ、風邪予防、疲労回復に効果的
  • カリウムが高血圧に効果的
  • ポリフェノールには抗酸化作用がある
  • ポリフェノールは動脈硬化やガン予防に効果的

芋類の中でもサツマイモはビタミンCの含有量が高く、柑橘類に匹敵するほどです。他のビタミン群やベータカロテンも豊富で、風邪を予防したり疲労回復や美肌効果もあります。
また、料理によく使われるじゃがいもは皮に多くのポリフェノールを含んでいて、抗酸化作用はもちろん、成人病の予防にも効果があります。

多くの効能を持つ芋類ですが、炭水化物や糖質が多く含まれているので、食べ過ぎには注意しましょう。

芋類の食材例

じゃがいも、さつまいも、里芋、山芋 など

2.献立例つき|まごわやさしい料理を簡単に作る3つのポイント

ひじきの煮物や切り干し大根等の多数の副菜が並んでいる

食生活の改善で健康と美を手に入れるためには、“まごわやさしい”7品目の全てを1日1回は料理に取り入れることを心がけると良いでしょう。

“まごわやさしい”料理を簡単に作るポイントは3つあります。

  • 冷凍食品や缶詰を取り入れる
  • 一品の中に複数の“まごわやさしい”食材が入っている料理を作る
  • 料理に“まごわやさしい”を1点プラスする

この3つを知っていれば、特に料理が得意でなくても、簡単に“まごわやさしい” 料理が作れます。

1つずつ実践できるように解説しますので、ぜひ試してみてくださいね。

2-1.冷凍食品や缶詰を取り入れる

冷凍食品や缶詰を上手に取り入れるのは、簡単に“まごわやさしい”料理を作るポイントの1つです。
“まごわやさしい”食材は、冷凍に向いていて長期保存ができるものが多いのも特徴です。

取り入れやすい冷凍食品

  • ほうれん草(や)
  • ブロッコリー(や)
  • 里芋(い)
  • かぼちゃ(や)

取り入れやすい缶詰

  • トマトの水煮缶(や)
  • マッシュルーム水煮缶(し)
  • 大豆の缶詰(ま)
  • サバの水煮缶(さ)
  • ツナ缶(さ)

冷凍食品や缶詰は、皮が剝いてあったり、水煮など下処理がしてあるものが多いので料理も簡単です。
献立例をみて作ってみましょう。

冷凍食品や缶詰を使った“まごわやさしい”献立例

  • 冷凍のほうれん草をレンジで戻して醤油やめんつゆをかける「ほうれん草のおひたし」
  • 冷凍のブロッコリーをレンジで戻して「ブロッコリーサラダ」
  • 冷凍の里芋をそのままダシなどで煮る「里芋の煮っ転がし」
  • 冷凍のかぼちゃをそのままダシなどで煮る「かぼちゃの煮物」
  • トマトの水煮缶とコンソメで「トマトスープ」
  • サバの水煮缶を味噌や酒で煮る「サバの味噌煮」

2-2.一品の中に複数の“まごわやさしい”食材が入っている料理を作る

7品目の全てを1日1回料理に取り入れると聞くと、それだけ料理の数が必要なのかと思いがちですが、一品の中に複数の“まごわやさしい”食材が入っている料理を作れば品数は少なくて済みます。

献立に迷ってしまったときは、大根、じゃがいも、ネギなどを入れた具だくさんの味噌汁を作ると、一度に多くの食材が使えます。味噌汁の味噌は豆類なのでそれも一品目になります。

ひじき煮や五目豆など一般的な和食には、“まごわやさしい”食材が複数入っている献立が多いです。
献立例をみれば、おわかり頂けると思います。

一品の中に“まごわやさしい”が複数入っている献立例

  • 「ひじき煮」具材:大豆(ま)、ごま(ご)、ひじき(わ)、人参(や)、しいたけ(し)など
  • 「五目豆」具材:大豆(ま)、昆布(わ)、人参(や)、しいたけ(し)など
  • 「きんぴら」具材:ごぼう(や)、人参(や)、しいたけ(し)、蒟蒻(わ)、ごま(ご)など
  • 「具だくさん味噌汁」具材:味噌(ま)、大根(や)、じゃがいも(い)、玉葱(や)など
  • 「鮭のホイル焼き」具材:鮭(さ)、玉葱スライス(や)、しいたけ(し)、味噌(ま)など

2-3.料理に“まごわやさしい”食材を1点プラスする

“まごわやさしい”料理を手軽に作るには、普段の料理に7品目の何か1点をプラスするのがおすすめです。

プラスするというのは、味噌汁やスープに乾燥ワカメを加えたりご飯にゴマをかけたりといったことです。
乾燥ワカメ(わ)やゴマ(ご)は、プラス食材としてかなり使えます。

“まごわやさしい”料理を作る、と構えてしまうと献立も浮かびにくいですが、普段の料理にプラスするだけなら簡単なので日常的に長く続けることができます。

本当に簡単なので献立例をみて、ぜひ今日から実践してみましょう。

普段の料理に“まごわやさしい”をプラスする献立例

  • スープや味噌汁に乾燥ワカメ(わ)を入れる
  • ご飯にゴマ(ご)のふりかけをかける
  • 冷や奴(ま)にキムチ(や)やネギ(や)、ワカメ(わ)、ごま(ご)をのせる
  • おひたし(や)にゴマ(ご)をかける
  • トンカツに大根おろし(や)を添える
  • 焼き肉に大根おろし(や)を添える
  • 焼きそばに海苔(わ)をかける

【ここもチェック!】 そのまま食べても“まごわやさしい”

“まごわやさしい”食材の中には、料理しなくてもそのまま食べられるものがあります。
例を挙げると以下のような食材です。

  • もずく(わ)
  • めかぶ(わ)
  • 納豆(ま)
  • プチトマト(や)
  • 干し芋(い)
  • ミックスナッツ(ご)
  • 小魚(さ)入りナッツ(ご)

料理をしっかり作れないときには、こういった食材を食事やおやつに取り込むのも一案です。

3.まとめ

“まごわ(は)やさしい” というのは、健康や美容の元となるバランスの良い食事をするために、取り入れたい食の7品目の頭文字を並べたものです。

  • ま:まめ。豆類
  • ご:ごま。種実類
  • わ:わかめ。海藻類
  • や:やさい。野菜類
  • さ:さかな。魚介類
  • し:しいたけ。キノコ類
  • い:いも。芋類

“まごわやさしい” 食材は特別なものではなく、普通のスーパーでどちらかというと安価で手に入るものばかりです。
冷凍食品や缶詰を利用したり、具材の多い和食を心がけたり、また、普段の献立に7品目のどれかをプラスするだけでも食生活は改善されます。

あなた自身とご家族のために、身体に良い栄養素がバランス良く摂取できる“まごわやさしい”献立を身につけて、健康と若さを手にいれてくださいね。

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