キッチンで美味しいものを作っている途中で気がつく「あ、ごま油がない……」。ここまで来て、今から買いに行くのは、もう面倒くさい。でもごま油って書いてある。
- レシピのごま油の部分を他の油で代用するのではダメなの?
- ごま油が味の決め手になるから、なんとかして、似たようなものを作れないかな
実は、ごま油は様々な油で代用ができます。
そこで今回は、
- ごま油の代わりとして使える家にある油4品
- あるものでパパッと作れるごま油風オイルの作り方4種
を紹介します。
他の油でも代用ができる、似たような風味の油を家で作ることができると分かれば、調理と途中にしたまま出かける必要もありません。必要なところを読んで、今すぐクッキングにお役立てください。
目次
1.家にあるごま油の代用になるオイル4品
本章では、ごま油の代わりに使える家にある油と、その特徴を表にしました。レシピ本来の目的としてはごま油と書かれていたとしても、調理工程で素材に「油分」を加えることが目的ですので、家にある油で代用が可能です。
本記事の2章には、家にある物を使って「ごま油風」のものを作るレシピもありますので、どうしてもごま油風味のものが欲しい場合は、そちらも参考にしてください。
日本の一般の家庭での料理献立ですと、大量のごま油を使ってする調理というのはほとんどありません。家庭でごま油を使う時の目的は
- ごまの味でアクセントをつけたい
- 焙煎したごまの香ばしい風味で食材を引き立てたい
など、ごま油の特徴を活かしたい時に使います。ですから、レシピの中で指定されているごま油の分量は、たいてい
- 小さじ〜大さじ
- 少々
などの少量で書かれていますので、代用する油も少量あれば問題ありません。また、家にある下記複数の油を混ぜても問題はありません。
1. サラダオイル
- 使える調理法:ほとんど全ての調理品とレシピ
色や香り:無色〜薄い黄色の透明・ほぼ無臭 - 主原料:菜種・大豆・とうもろこしなど
*同じごま油でも、焙煎をしていない「太白ごま油」はサラダ油の仲間になります。 - カロリー:921Kcal ※1
- ごま油の代用として使う時の注意点:サラッとして使いやすいが、無味無臭なため、ごま油がもつ「こってり」「コク」の部分と、風味の部分は不足してしまう。なんらかの風味を加える必要がある。例>ゴマ・すりごまなど
参考
※1 食品成分データベース|文部科学省「サラダ油」
2.グレープシードオイル
- 使える調理法:酸化しやすいため、生のまま使うドレッシングなどで使用
- 色や香り:薄い緑色の透明色 無臭か、わずかな青みのある香りがある商品もある
- 主原料:ぶどうの種
- カロリー:921Kcal ※2
- ごま油の代用として使う時の注意点:サラッとして伸びの良い自然のオイル。酸化しやすい特徴があるので高温調理(揚げ物・電子レンジ加熱)には向いていない。ドレッシングか、調理の最後に使うのがオススメ。ごま油感を出すためには、2章のレシピを参照してください。
参考
※2 食品成分データベース|文部科学省「グレープシードオイル」
3.えごま油
- 使える調理法:食材にそのままかけて使う。ドレッシングなどに利用
- 色や香り:透明 無味無臭
- 主原料:しその種 *しそ油とえごま油は同じものです。
- カロリー:921Kcal ※3
- ごま油の代用として使う時の注意点:サラダオイルよりもさらにサラサラしていますので、ごま油特有のこってり感を出すためには、何か別の油脂(マヨネーズ・ねりゴマ)などを足す必要があります。酸化しやすいので、ドレッシングなどで生で使うか、調理の最後にかけて使います。
*似たような用途のオイルで亜麻仁油がありますが、使い方は同じです。
参考
※3 カロリーSLISM「えごま油」
4. オリーブオイル
- 使える調理法:あらゆる調理方法
- 色や香り:オリーブの香り 黄色味のある濃度のあるオイル
- 主原料:オリーブの実
- カロリー:920Kcal ※4
- ごま油の代用として使う時の注意点:どのような調理法にも適しているが、オリーブの香りと味が強く主張されるため、何を作ってもオリーブの味と香りがする。すりごま・練りごまなどを加えても、オリーブの風味は消えない。ごま油のこってり感はよく似ている。
参考
※4 食品成分データベース|文部科学省「オリーブオイル」
2.「ごま油風オイル」を作る簡単4レシピ
家にある油がレシピにあるごま油の「油分」の代わりになることがわかったところで、次は、今ある油を使って限りなくごま油に近い「ごま油風」オイルをパパッと作ってみましょう。
簡単なレシピを載せました。軽量スプーンがない場合、大さじはカレー用スプーンと同じです。小さじはティースプーンと同じです。
これを使えば、ごま油を使った仕上がりにより近づきます。全部で4種あります。
1. 家にある油+ピーナツバター(または練りごま)
ごま油の「こっくり感」や「独特の風味」を表現したい場合は、油+ピーナツバター(または練りごま)が適しています。
【レシピでのごま油指定が大さじ1だった場合の分量】
1. 家にある油:大さじ1
2. ピーナツバターまたは練りごま:小さじ1
- ピーナツバターがチャンク(粒があるもの)の場合は、小さじ2程度。
- ピーナッツペーストと書いてある場合は砂糖が入っているので、小さじ1を足したあと、味見をしながら調整してください。
家にある油にピーナッツバターや練りごまを入れてよく混ぜます。お箸でチャチャっと混ぜるよりも、泡立て器で丁寧に乳化(もったりするまで)混ぜた方が、味も香りもごま油っぽくなります。
ただ、ピーナツバターは砂糖が入ってるタイプだと大量に入れると甘くなってしまいます。練りごまの場合は、調味がされていないので好みのコクが出るまで追加してOKですが、練り黒ごまの場合は、作った油が真っ黒になります。
2. 家にある油+ラー油
ごま油の「香ばしさ」を演出したい場合は、家にある油+ラー油で、かなり近い調理が可能です。ただし、ラー油には唐辛子の成分が入っていますのでたくさん入れるとピリ辛になります。少しずつ辛さを確認しながら入れましょう。
【レシピでのごま油指定が大さじ1だった場合の分量】
1. 家にある油:大さじ1
2. ラー油: 3−4滴(辛くしたい場合は味見をしながら増やす)
3. 家にある油+ゴマ(すりごま)
ごま油の「味」の部分を出したい場合は、家にある油+すりごまです。すりごまは油にそのまま投入して混ぜて使います。油とすりごまがよく混ざると、ごまの風味がする油になります。
【レシピでのごま油指定が大さじ1だった場合の分量】
1. 家にある油:大さじ1
2. すりごま: 大さじ1
4. 家にある油+炒りごま
ごま油の「香り」「味」の両方を出したい場合は、家にある油+炒りごまです。
いりごまという商品もありますが、自宅にあるごまをフライパンで軽く炒ると良い香りがする「いりごま」ができます。それを熱いうちに油に投入すると「ジュ!」と音がしてごまの良い香りが油に移っていきます。
【レシピでのごま油指定が大さじ1だった場合の分量】
1. 家にある油:大さじ1
2. 炒りごま: 粒のまま場合は大さじ2
- 炒りごまの作り方:粒のままは大さじ二杯のゴマを、熱したフライパン(油はひかない)に入れて、ガスは弱火・電磁調理器は2−3の中弱火にしながら軽く揺するか、菜箸などでかき混ぜながら炒る。良い香りがしてきたら火を止める。
さらに香りとコクを強めたい場合は、炒ったゴマを一旦すり鉢などですって、炒りすりごまにしてから油と混ぜると、とても美味しいごま油風の油ができます。その場合は、レシピ3のすりごまと同じ分量(大さじ1)です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ごま油がない!となった時でも今すぐ役に立つ
- ごま油の代用になる油4品
- ごま油の代わりになる「ごま油風オイル」の作り方4品
を調べてまとめました。これなら、ごま油が切れてしまっていても代用して調理を続けることができると思います。また、どうしてもごま油が必要な場合でも、ごま油風オイルを作るレシピで、似たような風味のもので代用ができますね。
頑張ってお買い物に出ないでも美味しいものが作れそうです。でも、明日、スーパーに行った時は、ごま油を買うのを忘れないでくださいね。
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