生理でだるい!2大原因と日常でできる対処法5つを分かりやすく解説

「今月もまた生理が重くてだるい…」
「もう社会人だし、学生の時みたいに家で休むわけにはいかない…」

今あなたは、下半身を中心とした身体の重だるさ、執拗な眠気、何とも言えない倦怠感、熱っぽさなど、生理でかなりだるい症状に直面しているのですよね。

今までも生理痛はあったものの、就職や転職で環境が変わり、「生理のだるさを何とかしなきゃ」と感じてこの記事に辿り着いた方も多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、生理のだるさの原因は、ホルモンバランスの乱れと経血による鉄分と水分不足です。

そのため、生理のだるさは、上記2つの原因を解決することで軽減されていきます。具体的な方法は、次の5つです。

1. 甘いものやジュースを控える
2. 十分な鉄分をとる
3. 体を温める
4. こまめに水分をとる
5. いつも以上に睡眠をとってリラックスする

ただし、5つの方法には効率よく効果が期待できるコツや注意点があります。

この記事では、5つの方法について、詳しい実践方法や注意点などを詳しく説明していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

最後までお読みになれば、今苦しんでいる生理の重だるさが改善されるだけでなく、今後も今回のように辛い症状が出ないように日頃から対策することができるでしょう。

日常生活がままならないほどの生理だるさの原因を突き止め、今回もこれからも、生理が来ても笑顔で軽やかに生活できることを心から願っています。

生理でだるい原因は「ホルモンバランスの乱れ」と「経血による鉄分と水分不足」

生理でだるいのには、主に次の2つの原因があります。

◎ ホルモンバランスの乱れ
◎ 経血による鉄分と水分不足

上記のうち、どちらかの場合もありますし、両方が原因になっている場合もあります。

それぞれについてもう少し詳しく説明していきます。あなたの生理のだるさの原因を知るために、ぜひ参考にしてください。

原因1|ホルモンバランスの乱れ

生理でだるい原因の1つは、月経周期に関わる女性ホルモン「エストロゲン」「プロゲステロン」のバランスが乱れることにあります。

【女性ホルモンの働き】

エストロゲン受精卵が着床しやすいように子宮内膜を厚くするホルモン。
肌のツヤ、乳房の発育、自律神経を整える働きがある
プロゲステロン排卵直後から増える、妊娠を成立・継続させるホルモン。
むくみや食欲増加、眠気、イライラ、だるさを引き起こす

参考:厚生労働省スマートライフプロジェクト「女性ホルモンとうまく付き合っていくには?」

通常、2つの女性ホルモンは、バランスをとりながら女性の心身を妊娠しやすい状態に保っています。女性ホルモンの分泌の変化を表した、次の図をご覧ください。

参考:大正製薬「大正健康ナビ

上記からもお分かりの通り、2つの女性ホルモンは、それぞれ分泌を増減させながら排卵や月経をサポートしています。

黄体期にはプロゲステロンが優位になります。

プロゲステロンはむくみや食欲増加、眠気、イライラ、だるさを引き起こす成分なので、この時期にだるさを感じる女性が多いです。

さらに、自律神経を整える作用を持つエストロゲンは、ストレスによってさらに分泌量が減少するため、ストレスの高い月の生理では、より強くプロゲステロンの作用が出てしまうのです。

このように、ホルモンバランスの乱れが生理のだるさを引き起こしていることがお分かりいただけたかと思います。

原因2|経血による鉄分と水分不足

生理のだるさを引き起こす2つ目の原因は、経血による鉄分と水分不足です。経血には鉄分と水分が含まれていて、これらが不足することでだるさを引き起こしています。

もう少し具体的に説明していきましょう。

鉄分は、体内の酸素を供給する働きを持つヘモグロビンに必要不可欠な成分の一つです。

経血によって鉄分が不足すると、ヘモグロビンが十分に生成されなくなります。すると酸素供給量が減少し、体のだるさや疲れを招いてしまうのです。(参考:厚生労働省e-ヘルスネット「鉄」

また、通常体内の水分は、血液の循環を良くする働きを担っていますが、経血によって水分量が減ると、血液の巡りが悪くなり、
栄養や酸素の供給効率が下がります


生理中は経血によりいつも以上に鉄分と水分が不足しやすい状態になっているため、だるさを感じやすいのです。

生理のだるさを軽減する5つの方法一覧

生理でだるい原因がわかったら、次は軽減する方法を知りたいですよね。

生理のだるさを軽減する方法は、主に次の5つです。

  1. 甘いものやジュースを控える
  2. 十分な鉄分をとる
  3. 体を温める
  4. こまめに水分をとる
  5. いつも以上に睡眠をとってリラックスする

上記の方法を1つでも実践すれば、今よりも生理のだるさを軽減できるでしょう。

それぞれの方法を詳しく説明していきますので、ぜひ今日から実践してみてくださいね。

甘いものやジュースを控える

生理前や生理中は、甘い食べ物やジュースを控えましょう

生理期間に甘い食べ物やジュースを摂取すると、体内でインスリンが過剰に分泌され、血糖値が急激に下がります。そうなると低血糖の状態になり、身体のだるさを引き起こしてしまうのです。

とは言え、「生理前、生理中は無性に甘いものが食べたくなる」という人も多いですよね。

実は生理期間に甘いものが食べたくなるのも、ホルモンバランスの乱れが関係しています。我慢しすぎるとストレスがたまりエストロゲンが減少してしまうので、我慢しすぎもよくありません。

そこで、生理中でも食べてもいい「甘いもの」をまとめました。次の図をご覧ください。

上記のように、甘い物でもヨーグルトや果物は、生理中に食べても大丈夫です。

本音を言えばチョコレートやアイスクリームが食べたいところかもしれませんが、白砂糖やカフェインはだるさの原因になります。さらに、つい食べ過ぎてしまった・・ということが起こりがちです。

生理のだるさを軽減するためにも、生理期間はなるべく果物やはちみつヨーグルトなどで「甘い物欲」を満たしていきましょう。

十分な鉄分をとる

生理のだるさを軽減するには、十分な量の鉄分を摂取することが必要です。具体的には、1日あたり10.5mgを目安に摂取しましょう(参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」)

鉄分を摂取するには、食事からとる方法とサプリメントを活用する方法の2つがあります。

可能であれば、バランスのよいメニューを作り、食事から摂取する方がおすすめです。たくさんの食材を使うことで、結果的に鉄分以外の栄養素も摂取することができるからです。

鉄分が多い食品といえば、レバーや貝類、ほうれん草などが有名ですよね。ただ、毎日同じものを大量に食べるのは大変です。

そこで、下図におすすめの1日メニューをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。



上記の献立なら、食事を楽しみながら、十分な鉄分を摂取できます。

とは言え、慣れない仕事を覚えたり、環境に慣れるのに精一杯な場合、毎日手の込んだ食事を作るのは負担が大きいでしょう。

そこでおすすめなのが、サプリメントで鉄分を摂取する方法です。

サプリメントなら、忙しくて外食してしまう日や簡単に惣菜で済ませてしまう日、仕事や旅行先でも、しっかり理想の鉄分量を摂取することができます。

また、鉄分は食事では毎日十分な量を摂ることが難しいですが、サプリメントなら必要量を簡単に取り入れられるでしょう。

生理中不足しがちな鉄は体に貯蔵できる「フェリチン鉄」がおすすめ!

サプリメントで摂取できる鉄分には、4つの種類があります。

ヘム鉄:動物性食品に多く含まれる。吸収率が高い。
非ヘム鉄:植物性食品に多く含まれる。日本人が食事から摂取する鉄の85%を占めるが、吸収率は高くない。
キレート鉄:キレート加工を施して吸収率を高めた非ヘム鉄。
フェリチン鉄:体内で生成される鉄分。別名「貯蔵鉄」と言われる。

日本市場に出回っている多くの鉄分サプリメントは「ヘム鉄」「非ヘム鉄」ですが、実はこれらの鉄分には吐き気や悪心、便秘などの副作用があります。

また、海外産のサプリメントにみられる「キレート鉄」は、鉄の過剰摂取に陥る可能性があり、臓器障害や炎症反応を引き起こす恐れがあります。

そんな鉄分サプリメントの中でおすすめなのが、副作用が少なく、吸収率の高い「フェリチン鉄」のサプリメントです。

フェリチン鉄は、人の体の中にある鉄貯蔵タンパク質「フェリチン」と同じ構造を持つため、従来の鉄サプリメントよりも体への吸収率が高く、副作用の原因となるフリーラジカル(活性酸素)も発生させません

摂取したフェリチン鉄は体内にストックされるので、生理のように一時的に急激に鉄分が不足しても、体が自分で対応してくれるのです。

鉄サプリを取り入れたいけど副作用が気になる人や、効率よく鉄分を摂取したい人は、フェリチン鉄のサプリを取り入れてみましょう。

体を温める

生理のだるさを軽減する方法として、体を温めることも重要です。

体を冷やしてしまうと血流が滞り、体内に酸素や栄養が行き渡らなくなるため、だるさや疲れを引き起こします。

体を温める方法として、簡単にできるおすすめなのは主に次の3つです。

体を温める方法3つ

  • ノンカフェインのあたたかい飲み物を飲む
  • 下腹部や下半身をあたためる
  • 軽いストレッチをする

それぞれについて、もう少し詳しく説明していきましょう。

【ノンカフェインのおすすめの飲み物】

  • 黒豆茶
  • たんぽぽ茶
  • ルイボスティー
  • 生姜湯
  • よもぎ茶

上記の飲み物はおすすめとして紹介していますが、「飲んだことがないから味が不安」「生姜やよもぎは独特だから苦手」という人もいるかもしれません。

その場合は、白砂糖ではなくはちみつを加えると、まろやかになって美味しく飲めますよ。

また、温かい飲み物を飲む時は、ソファーなどリラックスできる環境でゆっくり飲んでみてください。体がじんわりとあたたまる感覚を覚えるでしょう。

【下腹部や下半身をあたためる】

生理のだるさを軽減するには、下腹部や下半身を直接あたためるのもおすすめです。具体的な方法をご紹介します。

  1. 甘いものやジュースを控える
  2. 十分な鉄分をとる
  3. 体を温める
  4. こまめに水分をとる
  5. いつも以上に睡眠をとってリラックスする

ただ、カイロや湯たんぽを長時間当てすぎると低温火傷の危険があります。商品ごとの用法を正確に守るように注意してください。

日常的に体をあたためて血行促進を意識しましょう。

また、体を冷やす服装をしている人は注意が必要です。

体の冷えは3つの手首「首・手首・足首」の露出が大きく左右します。皮膚が薄く、血管やリンパが他の部位よりも集中しているため、温度の影響を受けやすいからです。

生理前や生理中で体を冷やしたくない時期は、特に3つの手首「首・手首・足首」を露出しないように気をつけなければなりません。

【体を動かせる人は軽いストレッチをする】

体を動かせるのであれば、生理でだるい時こそ、軽く身体をほぐすことが重要です。無理のない範囲で軽くストレッチを行い、血行を促進してあげましょう。

簡単ですぐにできるおすすめのストレッチは、次の通りです。

【猫のポーズ】

【股関節ストレッチ】

①仰向けで膝を抱えて、胸にゆっくり引き寄せる
②2〜3回程度繰り返す。呼吸は止めない。

【チャイルドポーズ】

①正座から上半身を前に倒し、おでこを床につける
②両腕を前に伸ばす
③深呼吸しながら30秒〜1分程度キープ

上記は、生理でだるい時でも実践しやすい、簡単な方法です。

だるいからと言ってずっと横になっていると、筋肉が凝り固まって血行が悪くなります。少しでも筋肉を刺激すると血流が良くなり、重だるさが軽減していくので、ぜひ実践してみてくださいね。

こまめに水分をとる

生理でだるいのを軽減するために、こまめに水分を取るようにしましょう。

水分をとることを意識しすぎて一気に摂取しても、汗や尿で排出されてしまいます。こまめに飲んで、しっかり体に吸収させることが重要です。

タイミングとしては、喉が乾くのを感じる前です。喉が乾くまでの時間は個人差がありますが、おおよそ、1時間半〜2時間おきにコップ1杯程度の水分を補給し、1日トータルで2リットル程度の水分(参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)成人女性の1日の水分摂取目安量」を摂取するのがおすすめです。

起床時や食事中、休憩中、帰宅時、入浴前後、就寝前…など、日常の行動を切り替えるタイミングで補給するようにすると忘れにくいでしょう。

利尿作用のあるカフェインやアルコールは控えよう

生理のだるさを軽減したいなら、カフェインやアルコールは控えるようにしましょう。

カフェインやアルコールには利尿作用があります。そのため、摂りすぎると、せっかく水分摂取を心がけていても、水分がどんどん失われてしまうのです。

アルコールは酒類を控えれば良いのですが、カフェインは意外なものにも含まれているので注意しましょう。具体的には、次の通りです。

  • コーヒー
  • 緑茶
  • 紅茶
  • エナジードリンク
  • コーラ系炭酸飲料
  • チョコレート

(参考:飲料のカフェイン含有量に関する調査/独立行政法人国民生活センター食品成分データベース

カフェインはコーヒーだけに含まれているわけではなく、紅茶やチョコレートにも含まれているので、十分気をつけてくださいね。

いつも以上に睡眠をとったりリラックスする

生理前や生理中は、いつも以上に睡眠をとってリラックスしましょう。

生理でだるいのは、ホルモンバランスの乱れによる睡眠の質の低下も1つの原因だからです。そのため、生理期間はできるだけリラックスして体を休めなければなりません。

具体的には、下記のような過ごし方がおすすめです。

  • 生理中は、スマホを見る時間をいつもより早めに終わらせる
  • ラベンダーやカモミールなど、リラックスできるアロマをたく
  • カモミールティーやローズヒップティーなどのハーブティーを飲む
  • 念入りにパックをするなど自分をいたわる時間をつくる

上記以外でも、あなたが心からリラックスできる方法があれば、ぜひ積極的に取り入れてください。生理中は好きなことをして心を穏やかに保ち、いつもより早く寝ることを心がけることが大切です。

どうしてもだめなら婦人科へ受診に行こう

生理のだるい症状が重すぎたりどんどん悪化していく場合や、2.生理のだるさを軽減する5つの方法一覧紹介した方法を試してもまったく改善が見られない場合は、すぐに婦人科を受診してください

今のあなたの症状が自力で改善できるレベルではなく、月経困難症やPMS(月経前症候群)、PMSより重いPMDD(月経前不快気分障害)に関連するものであるかもしれないからです。

医師の診察によっては、低用量ピルが処方されることもあります。低用量ピルとは、女性ホルモンを成分に含む薬です。

実は低用量ピルを正しく服用すれば、生理のだるさが驚くほど軽減する可能性も高いのです。しかも、服用期間や容量を守っていれば、妊娠を望むこともできます。

もしあなたの症状が何をしてもよくならないのなら、婦人科を受診し、低用量ピルを処方してもらうことで効率よく解決するかもしれません。ぜひ一度、受診を検討してみてくださいね。

まとめ

いかがでしたか?生理でだるい原因と対処法について、詳しく解説してきました。

最後にこの記事をまとめましょう。

◎生理でだるい原因は2つ

  • ホルモンバランスの乱れ
  • 経血による鉄分不足と水分不足

◎生理のだるさを軽減する対処法は5つ

1. 甘いものやジュースを控える
2. 十分な鉄分をとる
3. 体を温める
4. こまめに水分をとる
5. いつも以上に睡眠をとってリラックスする

◎どうしても軽減しない場合は婦人科へ行こう

以上になります。生理でだるいのは、ホルモンバランスの乱れと経血による鉄分水分不足です。だるさを軽減するには、日頃から本記事で紹介した対処法を実践し、ホルモンバランスが崩れにくい体を手に入れましょう。

この記事があなたの生理のだるさを軽減する手助けになり、生理のだるさに振り回されず、夢や目標に向かってまいしんできる日々が来ることを願っています。

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