体内の鉄が足りない!「生理で貧血になるのはなぜ?」
「生理で貧血になるのは私だけ…?」
この記事にたどり着いたあなたは、生理で貧血になるのがなぜなのかを知りたいのですよね。
生理で貧血になるのは当たり前だと思って我慢していたのに、友だちは意外に平気そうな人も多く、生理で貧血になる人とならない人の違いが気になっているのではないですか?
結論からお伝えすると、生理で貧血になってしまうのは、鉄分が不足してしまうことが原因です。
具体的には、次のような要因が考えられます。
・経血量が平均よりも多い ・ダイエットや不規則な生活により鉄分が慢性的に不足している |
経血には血液も含まれているので、経血量が多いとその分血液も排出され、結果的に鉄分不足を引き起こします。また、普段から鉄分が足りていないと、経血量が正常だとしても、生理によって鉄分が不足してしまうのです。
つまり、生理で貧血になる人とならない人の違いは、生理でも鉄分不足になるかならないかの違いだと言えるでしょう。
そこで、生理でも貧血にならないために、次の2つの方法を実践しましょう。
・日常的に鉄分を多く摂取して貯蔵鉄を増やす ・経血過多の場合はピルを服用して経血量を減らす |
自分のケースに応じて上記2つの方法を実行すれば、生理の貧血を防ぐことができます。
この記事では、生理で貧血になる理由を解説した上で、生理でも貧血にならない方法を分かりやすく説明していきます。
最後までお読みになれば、自分がなぜ生理で貧血になるのかを理解でき、今後貧血にならないよう普段から対策することができるでしょう。
今まで当たり前だと思っていた生理の貧血がなくなり、生理中でも元気に過ごせるようになることを願っています。
目次
1. 生理で貧血になるのは経血で鉄分が不足し体が酸欠状態になるから
経血には、血液が平均40%含まれています。そのため、必然的に、血液中の主成分であるヘモグロビンを構成している鉄分も失ってしまい、体が鉄不足の状態になるのです。
【経血の構成要素】 経血とは子宮体内膜からの血性分泌物のこと。不要になった子宮内膜、組織片、腟上皮細胞、膣液、血液などで構成される。 |
鉄分が不足すると、体は新たなヘモグロビンを作ることができません。
ヘモグロビン=鉄から成る色素「ヘム」+タンパク質「グロビン」 |
ヘモグロビンには、体内に酸素を運ぶ働きがあるため、ヘモグロビンがないことで体が酸欠状態になり次の症状があらわれます。
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以上のことから、生理で貧血になる理由は、経血によって鉄分が排出され体が鉄不足になることで、ヘモグロビンが不足し体が酸欠状態になるからだと言えるのです。
2. 生理で貧血になる人とならない人の違いは鉄分量の差
先ほど、生理で貧血になるのは経血の排出によって鉄分不足になるからだという説明をしました。
そこで気になるのが、「経血はみんな出るのに、貧血になる人とならない人がいるのはどうして?」ということですよね。
生理で貧血になる人とならない人の違いは、もともと蓄えている体内の鉄分量の差です。
体内の鉄分量が十分にあれば、生理によって一時的に鉄が減少しても蓄えていた鉄から補充されるので、すぐに貧血になることはありません。
体内の鉄が不足した際は、以下のような順番で体内の鉄が失われていきます。
【鉄不足になると…】
体内の鉄が足りない! ↓ 肝臓や脊髄などの組織に蓄えられている「貯蔵鉄(フェリチン鉄)」から鉄が補給される ↓ 血清鉄(ヘモグロビンの鉄)から鉄が補給される ↓ 赤血球が減少する ↓ 貧血になる |
鉄が不足すると、まずは体内に蓄えられていた「貯蔵鉄」から鉄が補給されます。もし貯蔵鉄にストックがない場合、ヘモグロビンの成分となる血清鉄が奪われて赤血球が減少し、貧血になってしまうのです。
以上をふまえると、体内にある鉄分がそもそも少ない状態で生理がくると、鉄分不足が深刻になるのは明白ですよね。
つまり、この貯蔵鉄の量が、生理で貧血になるかならないかのキーポイントになるのです。
3. 生理の貧血を予防する方法3つ
生理で貧血になる理由について理解できたところで、ここからは、生理の貧血を予防する方法をご紹介していきましょう。
具体的には、次の3つです。
1.鉄分を意識した食事をとる 2.鉄分サプリを活用する 3.経血量が多い場合はピルを処方してもらい量を減らす |
上記3つの方法のうち、1〜2は今すぐ実践して習慣化するようにしましょう。3は、経血量が特に多い人の場合、検討する必要があります。
それぞれについて取り組み方を詳しく説明していきます。ぜひ参考にして、できるだけ早く実践してくださいね。
鉄分を意識した食事をとる
まず、生理の貧血を予防するには、鉄分の摂取を習慣付け、毎日1日に必要な鉄分の摂取量をクリアしていく必要があります。
具体的には、1日あたり10.5mgを目安に摂取しましょう。(参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」)
鉄分を摂取したい場合、できるだけ食事からとるのがおすすめです。食事から摂取するようにすれば、鉄分だけでなく、さまざまな栄養素も一緒に摂ることができます。
鉄分が多い食品で代表的なのは、レバーや赤身肉、貝類などです。
また、鉄分の吸収率を高める栄養素である、ビタミンCやタンパク質も一緒に摂り、効率よく鉄分を摂取していくと良いでしょう。
鉄分を効率よく吸収できるおすすめメニューを、汁物・メイン・ご飯類に分けて考案しましたので、献立作りの参考にしてみてくださいね。
鉄分の吸収を阻害する栄養素「タンニン」に注意! |
鉄分の吸収を阻害する栄養素として、「タンニン」に注意が必要です。 タンニンが多く含まれる下記のものは、できるだけ避けるようにしましょう。 ・緑茶 上記の飲み物は、食事中はもちろん、食事が終わって間もない時間帯にも避けた方が無難です。 |
鉄分サプリを活用する
先ほど、鉄分を摂取する方法として、食事からの摂取をおすすめしました。ただ、中には、毎日栄養バランスにこだわった食事を作ることが難しかったり、仕事や付き合いの関係上外食が多いという人もいるでしょう。
そのような場合は、鉄分サプリを活用するのがおすすめです。
鉄分サプリなら、数粒服用するだけで1日の必要量をクリアすることができますし、鉄分特有の独特な味や匂いを感じることもなく、気軽に鉄分を摂取できます
市販されている鉄分サプリは主に次の4種類がありますが、生理の貧血を予防したいあなたが摂るべきなのは「フェリチン鉄」です。
【市販されているサプリの鉄の種類】
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理由は、「2.生理で貧血になる人とならない人の違いは鉄分量の差」でも説明した通り、生理の時でも貧血にならないようにするためには、体内に蓄えている貯蔵鉄を増やす必要があるからです。
本来、貯蔵鉄を増やすためには、長期的に毎日十分な量の鉄分を摂取しなければなりません。
フェリチン鉄のサプリなら、体内にある貯蔵鉄と同じ構造をしているため、すぐに貯蔵鉄として吸収されるのです。
フェリチン鉄を増やしたいけれど毎日の自炊が難しいという人は、ぜひフェリチン鉄のサプリを活用していきましょう。
経血量が多い場合は低用量ピルを処方してもらい量を減らす
経血量が多い人の場合、生理中に排出される鉄分の量が多いので、通常の人に比べてどうしても貧血になりやすくなってしまいます。
そこで、婦人科で低用量ピルを処方してもらい、経血量を減らすことがおすすめです。
経血量が多い目安としては、次の通りです。
・ナプキンを1時間取り替えないでいると経血が溢れてしまう ・昼でも夜用のナプキンをしないと経血が漏れることがある ・経血にレバーのような塊がある |
経血量が多い場合、単に体質である可能性もありますが、中には子宮筋腫や月経困難症の症状である可能性もあります。
通常よりも経血量が多い場合は、貧血症状はもちろん、生理期間中の生活にも支障をきたすことも多いでしょう。ぜひ一度婦人科に行って、低用量ピルの処方を相談してみてください。
4. 生理の貧血が辛い時は無理をしないで休もう
ここまで、生理の貧血になる人とならない人の違いや、生理の貧血を予防する方法を4つご紹介してきました。
最後に、大事なことをお伝えします。それは、「生理の貧血症状が辛い時は、無理をしないで休むことを優先するということです。
生理の貧血は、短期間で急激に鉄分が失われます。そのため、動悸息切れ、めまい、立ちくらみ、顔面蒼白などの症状が、一般的な貧血よりも強く出ることが多いのです。
もし、生理で貧血症状を感じているのにもかかわらず頑張り続けると、倒れてしまったり、意識を失う危険もあります。
そのため、生理中に「貧血かな?」と感じたら、ひとまずできるだけ横になり、十分な栄養をとって安静にしましょう。
また、生理の貧血のほかに、下腹部痛や吐き気、微熱など他にも症状がある場合は、婦人系の病気が隠れている可能性もあります。その場合は、すぐに婦人科を受診して医師の診察を受けてくださいね。
5. まとめ
いかがでしたか?生理で貧血になるのはなぜなのか、原因について分かりやすく解説してきました。
最後にこの記事をまとめましょう。
◎生理で貧血になるのは、経血で鉄分が不足し体が酸欠状態になるから
◎生理で貧血になる人とならない人の違いは鉄分量の差
◎生理の貧血を予防する方法は3つ
1.鉄分を意識した食事をとる 2.鉄分サプリを活用する 3.経血量が多い場合は低用量ピルを処方してもらい量を減らす |
以上になります。
生理で貧血になるのは、経血で鉄分が失われて体内が酸欠状態になるからです。そのため、もともと体内に多くの鉄分を蓄えている人は、生理がきても貧血にならず元気に過ごすことができます。
あなたも本記事で紹介したような方法で貯蔵鉄を増やし、生理でも貧血にならずに元気に過ごせるようになることを願っています。
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